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ブライダルチェックとは?検査項目・費用・受けるタイミング

結婚・妊娠前の健康確認を考えている方へ

ブライダルチェックは、結婚や妊娠を考える方が、性感染症や全身の健康状態をあらかじめ確認するための検査です。女性だけでなく男性も受けることができ、結婚の予定がなくても相談できます。この記事では、検査項目や受けるタイミング、性感染症が見つかった場合の対応、妊娠しやすさとの関係を解説します。

この記事の要点

  • 検査内容:性感染症、血液・尿検査、予防接種に関する抗体などを確認します。実際の項目は医療機関によって異なります。
  • 受ける時期:結婚前や妊活を始める前など、必要な治療や予防接種の準備期間を確保できる時期が目安です。
  • 男性も対象:男性は泌尿器科で性感染症や精液検査について相談できます。検査だけで将来の妊娠を保証するものではありません。

当院の特徴

REASON

土日祝診療

土・日・祝も診療
年末年始も休まず対応

平日夜21時まで診療

平日夜21時まで
仕事帰りにも受診しやすい

泌尿器科診療と院内処方

全院 駅チカ
院内処方でお薬もその場で

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はじめに

結婚の日取りが決まったころ、ふと頭をよぎるものがあります。

  • 妊娠や出産に差し支えることが、自分の体に隠れていないだろうか
  • 以前のパートナーとのことが、今になって気になり出した
  • そろそろ子どもをと考えているが、何から調べればいいのかわからない
  • 「一緒に検査を受けよう」とパートナーに切り出しにくい

誰かに相談するほどではない、けれど放っておくのも落ち着かない。そうした気がかりを、結婚や妊娠の前にまとめて確認しておくための検査が、ブライダルチェックです。

ここでは、何がわかって何がわからないのか、いつ受けるとよいのか、男性はどうするのかを、順に整理していきます。

ブライダルチェックとは?

ブライダルチェックとは、結婚や妊娠を控えた方が、性感染症の有無や全身の健康状態をあらかじめ確認しておく検査のことです。名前に「ブライダル」とついていますが、婚姻届を出すための検査ではありません。

医学の世界では、妊娠する前の時期に健康を整えておく取り組みを「プレコンセプションケア(妊娠前ケア)」と呼びます。米国産科婦人科学会(ACOG)は、妊娠の可能性がある方に対して「この1年以内に妊娠したいと考えていますか」と尋ね、希望があれば持病の管理、服用中の薬の見直し、予防接種歴の確認、性感染症の検査などを妊娠前に行うことを推奨しています。ブライダルチェックは、この考え方を一般の方が受けやすい形にまとめたもの、と捉えるとわかりやすいでしょう。

ブライダルチェックでわかること

確認できる内容は、大きく3つです。

  • 性感染症にかかっていないか(クラミジア、淋菌、梅毒、HIVなど)
  • 妊娠や出産に影響しうる全身の状態(貧血、肝機能、腎機能、血糖、甲状腺など)
  • 風疹など、妊娠中にかかると困る感染症に対する抗体があるか

抗体の確認が項目に入っているのには理由があります。風疹の予防接種が必要と判断された場合、接種から妊娠までに少なくとも28日を空けるようACOGは勧めており、2回接種が必要な水痘ワクチンでは、妊娠を試みる2か月前からの開始が推奨されています。妊娠がわかってからでは間に合わない項目です。

男性もブライダルチェックを受けられる?

受けられます。男性の場合は泌尿器科が窓口になり、性感染症検査に加えて精液検査を行うことが一般的です。

「検査は女性が受けるもの」という受け取られ方をされることがありますが、これは事実と異なります。不妊の原因を調べた報告では、男性側の要因が単独の原因となるのは約30%、関与しているものまで含めるとおよそ半数にのぼるとされています。女性だけが調べても、見えるのは半分までです。

結婚前でなくても受けられる?

結婚の予定がなくても問題ありません。ACOGは、妊娠を望むすべての人に対して、妊娠前の相談を目的とした受診そのものを勧めています。結婚というきっかけがなくても、妊娠を考え始めた時点で受ける意味は十分にあるでしょう。

また、現時点で妊娠を予定していない方が、自分の健康状態の確認として受けることもできます。当院でも、パートナーの有無は問いません。

【データ出典・参考文献】

ブライダルチェックの検査項目

検査の組み合わせは医療機関によって異なりますが、中心となる項目はおおむね共通しています。

性感染症検査

主な対象は、クラミジア、淋菌、梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎です。

クラミジアと淋菌は、遺伝子を増やして調べる核酸増幅検査(NAAT)が標準的な方法とされています。女性では腟スワブ、男性では出始めの尿(初尿)を用いる方法が推奨されており、女性の尿でも検査は可能ですが、感度がやや落ちます。

梅毒の診断は血液検査です。ここは少し複雑で、RPRやVDRLと呼ばれる検査に加え、トレポネーマ抗体検査という別系統の検査も併せて行います。前者だけでは1〜2%程度の頻度で偽陽性が出るため、確定には後者が必要です。HIVや肝炎ウイルスも同じ採血で調べられます。

血液検査

貧血の有無を見る血算、肝機能、腎機能、血糖、甲状腺機能などが含まれます。

特に甲状腺は見落とされやすい項目です。ACOGは妊娠前に甲状腺刺激ホルモン(TSH)を基準値内に整えておくことを勧めており、治療されていない甲状腺機能低下症は、流産、早産、妊娠高血圧腎症、常位胎盤早期剥離などと関連することが指摘されています。糖尿病がある場合の目標は、妊娠前にHbA1cを6.5%未満へ整えることです。

尿検査

尿中の白血球や潜血、糖などを確認します。男性のクラミジア・淋菌検査では、この尿そのものが検体になります。排尿直後だと菌が洗い流されてしまうため、検査前は1〜2時間ほど排尿を控えるよう案内されることが多い項目です。

女性の検査

内診と経腟超音波で、子宮筋腫や卵巣嚢腫の有無、子宮内膜の状態などを確認します。子宮頸がん検診を受けていない方は、この機会に済ませておくとよいでしょう。ACOGも、妊娠前に子宮頸がん検診が最新の状態になっているかを確認するよう推奨しています。風疹、水痘、B型肝炎に対する免疫の確認も、この機会に併せて行うのが一般的です。

男性の検査

精液検査が中心になります。調べる項目は、精液量、総精子数、運動率、形態などです。

採取前の禁欲期間は3〜7日が推奨されており、短すぎても長すぎても結果が変わります。採取した容器は20〜37度に保ち、1時間以内に検査室へ届けなければなりません。自宅採取が可能かどうかは施設によって異なるため、予約時の確認をおすすめします。

【データ出典・参考文献】

【データ出典・参考文献】

ブライダルチェックを受けるタイミング

結婚前

式や入籍の3〜6か月ほど前が、ひとつの目安です。理由は準備期間です。風疹ワクチンを接種した場合は少なくとも28日間、妊娠を避ける必要があり、水痘ワクチンは2回接種のため2か月前からの開始が勧められます。性感染症が見つかった場合も、治療と治癒の確認までには一定の時間が必要です。直前に受けると、結果が出たときに打つ手が限られてしまいます。

妊活を始める前

妊娠を目指し始める前も適した時期です。神経管閉鎖障害のリスクを下げる葉酸は、一般的なリスクの方で1日400マイクログラムを、妊娠の少なくとも1か月前から摂り始めることが推奨されています。過去に神経管閉鎖障害のある妊娠を経験した方など、リスクが高い場合は1日4mgを妊娠3か月前から、妊娠12週まで続ける方法が示されています。いずれも「妊娠してから」では出遅れる量とタイミングです。

妊娠を考え始めたとき

明確な計画がなくても構いません。世界全体で、妊娠のおよそ半数は計画外に始まるとされています。つまり「準備してから」と考えていても、その順番どおりに進むとは限らないのです。妊娠の可能性がある時期に入った段階で一度調べておくことには、それだけの意味があります。

ブライダルチェックで性感染症が見つかった場合

性感染症は無症状の場合もある

結果を聞いて、多くの方が驚かれます。心当たりも症状もないためです。

しかし、無症状であることはむしろ珍しくありません。クラミジアによる子宮頸管炎では、80%を超える女性が無症状か、おりものの変化や軽い下腹部痛といった軽微な症状にとどまると報告されています。男性でも、症状が出るのは一部です。

梅毒はさらに紛らわしい経過をたどります。初期にできるしこりや潰瘍は痛みがなく、治療しなくても3〜6週間で消えてしまいます。その後の発疹も自然に引き、症状のない「潜伏期」に入るため、この段階では血液検査でしか見つけられません。「治った」と感じた時点で、感染は続いているわけです。

放置した場合の影響も無視できません。クラミジアが子宮や卵管へ広がると骨盤内炎症性疾患(PID)を起こし、卵管の癒着や瘢痕化を通じて、不妊や子宮外妊娠のリスクを高めます。妊娠中の感染は、前期破水や早産との関連も報告されています。無症状のうちに見つける意味は、まさにここです。

治療とパートナーの検査

治療そのものは難しくありません。クラミジアはドキシサイクリンやアジスロマイシンといった抗菌薬で治療し、初回治療での有効率は95%とされています。梅毒はペニシリンが第一選択で、病期に応じた投与方法が決まっています。

重要なのは、その後です。パートナーも必ず検査を受け、必要なら同時に治療してください。治療の失敗はまれである一方、再感染は珍しくなく、その多くはパートナーが治療されていないことに起因します。片方だけ治しても、二人の間を行き来するだけで終わりです。

治療を始めてから1週間は性交渉を控えること、治療終了の3週間後に治癒を確認し、3か月後に再検査を受けることも勧められています。

妊娠を考えている方にとって、梅毒はとりわけ重要です。治療されないまま妊娠した場合、細菌が胎盤を通って胎児に感染し、最大40%が死産に至るとされています。一方で、妊娠28週より前にベンザチンペニシリンを筋肉注射し、分娩の30日以上前に済ませられれば、先天梅毒の予防に98%有効と報告されています。妊娠前に見つけて治しておけば、そもそもこの問題は起きません。

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【データ出典・参考文献】

ブライダルチェックで妊娠しやすさはわかる?

男性の精液検査

ここは誤解の多いところなので、はっきり書いておきます。精液検査でわかるのは「現時点の精液の状態」であって、「妊娠できるかどうか」ではありません。

精液の性状は同じ人でも時期によって大きく変動するため、正確な評価には2〜3回の採取が望ましいとされています。1回の結果だけで判断すべきではありません。

WHOが示す基準値は、精液量1.5mL超、総精子数3900万以上、前進運動率32%超、正常形態4%超などとなっています。ただしこれは、自然妊娠に至った男性の下位5%にあたる値であり、「これを下回ると妊娠しない」という線引きではありません。基準内でも妊娠しにくい方はいますし、下回っていても妊娠される方はいます。

一方で、著しい異常が見つかった場合は話が別です。精子がごく少ない、あるいは見当たらない場合には、ホルモン検査や染色体検査などで原因を調べる道筋が立ちます。

不妊検査との違い

不妊症とは、避妊せずに1年間性交渉を続けても妊娠しない状態です。生殖年齢のカップルのおよそ15%が経験するとされる、珍しくない状態です。

不妊検査は、この「妊娠しない」という事実が先にあり、その原因を探すために行われます。女性では排卵の確認や卵管の通り具合、ホルモンの評価などが加わり、より踏み込んだ内容になります。

これに対してブライダルチェックは、まだ妊娠を試みていない段階で、妨げになりそうな要素がないかを広く確認するものです。目的も範囲も異なります。ブライダルチェックで問題が見つからなかったとしても、その後1年経っても妊娠しない場合には、あらためて不妊検査を検討してください。

ブライダルチェックを受けるメリット

まとめると、次のような点が挙げられます。

  • 症状のない性感染症を、治療できる段階で見つけられる
  • 予防接種や葉酸の摂取など、時間のかかる準備に取りかかれる
  • 持病の治療内容を妊娠前に見直せる
  • パートナーと健康について話すきっかけになる

3つ目は見落とされがちですが、実際には影響の大きい項目です。高血圧の治療に使われるACE阻害薬やARBは妊娠中には使えず、より安全性の確認された薬への変更が必要になります。てんかん、糖尿病、心疾患、腎疾患、自己免疫疾患などをお持ちの方も、妊娠前に主治医と治療方針を相談しておくことが勧められています。妊娠がわかってから慌てて中断すると、かえって母体の状態が不安定になりかねません。

4つ目も軽視できません。性感染症や妊娠の話は、二人きりでは切り出しにくいものです。「一緒に検査を受けに行く」という形にすることで、会話の入口が作りやすくなります。

ブライダルチェックを受ける際の注意点

検査項目、費用、保険の適用範囲は医療機関によって異なります。受診前に、何が含まれているのかを確認しておいてください。目的の項目が入っていないまま受けてしまうケースは、実際にあります。

結果の読み方にも注意が必要です。ブライダルチェックの結果が問題なかったとしても、将来の妊娠や健康が保証されるわけではありません。あくまで「受けた時点で、調べた範囲に異常がなかった」という意味です。卵子の数や質、加齢に伴う変化のすべてがわかるわけでもありません。

検査前の準備もいくつかあります。月経中は避けたほうがよい検査があること、精液検査には3〜7日の禁欲期間が必要なこと、尿検査の前は排尿を控えること。いずれも予約時に確認しておくと、二度手間になりません。

そして、結果が出るまでの不安を一人で抱え込まないでください。検査を受けると決めた時点で、対処できる範囲に入っています。結果の説明を受ける際は、わからない数値をそのままにせず、その場で質問していただければと思います。

よくある質問(Q&A)

Q. ブライダルチェックとは何ですか?

ブライダルチェックとは、結婚や妊娠を考えている方が、将来の妊娠や健康に関わる病気がないかを確認するための検査です。性感染症の検査や血液検査などを行い、自覚症状のない病気を早期に発見することを目的としています。

Q. ブライダルチェックは結婚前でなくても受けられますか?

はい、結婚の予定がなくても受けられます。将来妊娠を希望している方や、パートナーとの健康状態を確認したい方にもおすすめです。結婚前だけでなく、妊娠を考え始めたタイミングで受けることもできます。

Q. ブライダルチェックは男性も受けたほうがいいですか?

はい、男性にもおすすめです。性感染症は自覚症状がない場合もあり、パートナーに感染させてしまう可能性があります。また、男性側の健康状態が妊娠に影響することもあるため、男女ともに検査を受けることが大切です。

Q. 男性のブライダルチェックでは何を検査しますか?

一般的には、クラミジアや淋菌、梅毒、HIVなどの性感染症検査が中心となります。必要に応じて精液検査やホルモン検査などを行う場合もあります。検査項目は医療機関や検査プランによって異なります。

Q. ブライダルチェックで妊娠しやすいかわかりますか?

ブライダルチェックだけで妊娠のしやすさを正確に判断することはできません。ただし、性感染症やホルモンの異常など、妊娠に影響する可能性のある要因を調べることはできます。検査結果が正常でも、必ず妊娠できることを保証するものではありません。

Q. ブライダルチェックはいつ受けるのがおすすめですか?

結婚前や妊娠を考え始めた時期に受けるのがおすすめです。検査で病気が見つかった場合、治療や追加検査が必要になることもあるため、妊娠を希望する数か月前など、余裕を持って受けるとよいでしょう。

Q. ブライダルチェックで性感染症が見つかったらどうなりますか?

感染症の種類に応じて、抗菌薬などによる治療や追加検査を行います。性感染症によっては、パートナーも検査や治療を受けることが重要です。治療後に再検査が必要になる場合もあるため、医師の指示に従いましょう。

Q. ブライダルチェックは痛いですか?

検査内容によって異なりますが、採血や尿検査など、比較的身体への負担が少ない検査が中心です。採血時には針を刺す痛みがあります。女性の婦人科検査などでは多少の違和感を伴うこともありますが、すべての検査で強い痛みが生じるわけではありません。

Q. ブライダルチェックは保険適用になりますか?

症状がない方が健康確認を目的として受けるブライダルチェックは、一般的に自由診療(保険適用外)となります。ただし、症状がある場合や医師が診療上必要と判断した検査については、保険診療の対象となることがあります。

Q. ブライダルチェックは何科で受けられますか?

男性は泌尿器科、女性は婦人科などで相談できます。性感染症検査は泌尿器科でも受けられますが、検査できる項目は医療機関によって異なります。希望する検査がある場合は、事前に確認することをおすすめします。

まとめ

ブライダルチェックは、結婚や妊娠の前に、性感染症と全身の健康状態を確認しておくための検査です。

クラミジアや梅毒のように、症状がないまま進み、放置すると不妊や妊娠中の合併症につながる感染症があります。風疹の予防接種や葉酸の摂取には、妊娠前の数週間から数か月という準備期間が必要です。男性側の要因が不妊のおよそ半数に関与していることを踏まえれば、二人で受ける意味も見えてきます。

一方で、この検査ですべてがわかるわけではありません。精液検査の結果は妊娠の可否を決めるものではなく、結果が良好でも将来が保証されるわけでもない。そこは正しく理解したうえで受けていただきたいところです。

気になる項目がひとつでもあれば、それが受診の理由になります。女性は婦人科、男性は泌尿器科が窓口です。パートナーと足並みをそろえるのが難しい場合でも、まずはご自身だけで相談していただいて構いません。

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この記事の監修・執筆医

ブライダルチェック記事の監修・執筆:医療法人社団涼美会 理事長 関口知秀医師


医療法人社団涼美会 理事長

関口 知秀

過活動膀胱や頻尿などの一般泌尿器科診療をはじめ、性感染症(性病)検査・治療、前立腺疾患や泌尿器がんの早期発見まで幅広く対応。
患者様一人ひとりの症状や生活背景に寄り添い、丁寧な診察とわかりやすい説明を大切にしています。
新宿・渋谷の3拠点にて、土日祝日や夜間診療にも対応し、お忙しい方でも受診しやすい体制で質の高い医療を提供しています。

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