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男性更年期障害(LOH症候群)|症状・原因・検査・治療を泌尿器科医が解説
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男性更年期障害(LOH症候群)|症状・原因・検査・治療を泌尿器科医が解説

どこで相談・検査できる?(新宿・渋谷で診療を検討している方へ)

「最近疲れが抜けない」「やる気が出ない」「集中力が続かない」「性欲が低下した」などの症状はありませんか。
これらは加齢やストレスに伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こる、
男性更年期障害(LOH症候群)の可能性があります。

男性更年期障害は、身体的・精神的・性機能のさまざまな不調として現れるため、
単なる疲労や加齢と見過ごされてしまうことも少なくありません。
症状の程度や原因によっては、適切な治療によって改善が期待できる疾患です。

本記事では、男性更年期障害の基本的な知識、原因となるホルモン変化、
よくある症状、検査方法、治療法、そして泌尿器科を受診すべき目安までを
泌尿器科医の視点でわかりやすく解説します。
気になる症状がある方は、ぜひ参考にしてください。



目次 [ 表示 ]

男性更年期障害(LOH症候群)とは何か

女性の更年期障害が広く知られている一方で、男性自身も加齢に伴い性ホルモンが低下して、身体的・精神的変化をきたすことがあるといわれています。

これは、加齢男性性腺機能低下症候群の一側面とされていて、その代表的疾患がlate-onset hypogonadism (以下略称:LOH) 症候群です。

男性更年期障害、いわゆるLOH症候群(Late-Onset Hypogonadism)は、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こる一連の症状を指します。

女性の更年期と違って、男性の場合はホルモン低下がゆっくり進むため、本人も周囲も気づきにくいのが特徴です。実際の外来でも、「なんとなく調子が悪い」「やる気が出ない」といった曖昧な訴えで来られる方が多く、最初から「男性更年期かも」と思って受診される方はそれほど多くありません

テストステロンは、単に性機能だけでなく、筋肉量、骨密度、精神的な安定、代謝機能など幅広く関わるホルモンです。

そのため、テストステロンが低下すると、身体・精神・性機能のすべてに影響が出るのが特徴です。

男性更年期障害の主な症状

男性更年期障害に伴う症状はかなり多彩で、いわゆる「不定愁訴」として現れます。

精神症状としては、やる気が出ない、集中力低下、抑うつ気分、イライラなどが代表的なものとなります。

身体症状は、倦怠感、不眠、発汗・ほてり、筋力低下、頻尿などが挙げられます。

また、性機能症状として、性欲低下、勃起機能低下などが出現することがあります。

これらは「疲れているだけ」「年齢のせい」と見過ごされがちですが、実際にはホルモン低下が背景にあるケースも少なくありません。

いっけん女性特有の症状と考えられる傾向がある更年期障害ですが、ホルモンバランスの乱れや性ホルモンの低下というところから判断すると、男性でも更年期症状が現れて経験することはあります。

男性ホルモンの 95%を占めるテストステロンは加齢とともに低下するといわれていて、男性更年期障害は、血液中の男性ホルモンであるテストステロンが急激に減少することで発症します。

重度のストレスや環境の変化に起因することが原因のひとつですし、加齢とともに徐々に男性ホルモンが減少している場合にも、男性更年期障害が発症します。

この場合は、症状の出現も緩やかで少しずつ現れてきます。

緩徐に自覚症状が現れてくるため、実際には、男性更年期障害であるにもかかわらず、うつ病など他の病気であると、誤解されて、診断されてしまうことがあります。

性的な変化としては、性欲の減退や勃起障害の発生です。

テストステロンは男性の性欲や性的機能に重要な役割を果たしています。

そのため、テストステロンの減少が性欲の低下や勃起障害などの性的機能の変化を引き起こしている可能性があります。

ただし、性欲が減退する症状については、それぞれの個人によって異なり、全ての男性がこの症状を経験するわけではありません。

女性の更年期障害と類似している症状として、精神的に、イライラ・不安・うつ状態・情緒の変動・集中力の低下・疲労感などが出現するといわれています。

また、身体的な症状としては、筋肉量の減少・体脂肪の増加・骨密度の低下・多汗・ほてり・睡眠障害などが出現する可能性があります。

年齢を重ねて、中高年の年代になると、からだの代謝の変化がみられることから、男性更年期障害の症状として、体重の増加・腹部の脂肪増加・コレステロールや血糖値の上昇などが認められることもあります。

また、男性更年期障害の症状のひとつとして、「原因不明の疲労感」があります。

男性ホルモンは、疲労回復ややる気を起こさせる作用があるホルモンであり、男性更年期障害の場合には、このテストステロンの分泌が減少するので、疲労感が現れます。

この症状は、テストステロンが体内にどれくらいあるかが個人によって異なりますので、どれくらいの強さの症状かも同様に個人差が大きくなります。

男性更年期になると、テストステロンの低下やそのほかのホルモンの変化により、情緒の制御が難しくなることがあるため、男性更年期障害におけるイライラが表面化することは少なくありません。

重度のイライラは、本人だけなく周りにも悪影響を及ぼします。

そのため、リラクゼーション法など自分なりのストレス管理をする、あるいは自分のパートナーや家族とコミュニケーションを積極的にとるなどの対策を講じることで、症状を和らげるように対処することが大切です。

さらには、男性更年期障害の症状の一つとして、記憶力の低下が起こる場合があります。

男性更年期障害は、テストステロンの減少と関連していて、テストステロンは神経伝達物質や神経細胞の生存に影響を与えている可能性があります。

男性更年期障害による記憶力の低下は、ストレス・睡眠障害・加齢といった他の要素との相互作用が関与しているとも考えられています。

実際によくある診療ケース

ケース①:仕事のパフォーマンス低下で受診

50代男性。「最近集中力が続かない」「ミスが増えた」との訴えで受診されました。

最初は、うつ病を疑われて精神科受診歴あり。

詳細に問診すると、性欲低下、朝の勃起消失、慢性的な疲労があり、採血でテストステロン低下を確認して、LOH症候群と診断されました。

ケース②:「ただの老化」と思っていた患者

60代男性。主訴は、「夜中に何回もトイレに起きる」「体力が落ちた」。

病態は、前立腺肥大だけと思われていたが、採血検査でテストステロン低下を認めた。

専門的に治療した後、夜間頻尿改善、活動量増加が認められた。

ケース③:ストレスで急激に悪化

40代後半男性。会社で、昇進後に、不眠、倦怠感、性欲低下などの症状が出現した。

精査にて、テストステロン低下あり、男性更年期障害として治療開始後、徐々に自覚症状が改善していった。

診断の考え方(医師の判断ポイント)

男性更年期障害に関する診断は、「数値だけ」では決まらず、基本的には以下の組み合わせで判断します。

一つ目としては、症状評価(AMSスコアなど)であり、問診が非常に重要です。

二つ目は、血液検査が有用であり、総テストステロン、遊離テストステロンなどの数値をチェックします。

一般的には、総テストステロン250ng/dL未満が一つの目安です。

ただし、現場感覚としては、「数値が正常でも症状が強い人は普通にいる」ところが難しいポイントです。

男性更年期障害は、男性ホルモンの低下によって発症しますが、男性ホルモンのレベルの変化には個人差があります。そうしたことも踏まえて、男性更年期障害の診断は、問診票による症状のチェック方式による質問への回答と、血液検査によって判断されるのです。

また、甲状腺やうつ病といった他の病気を併発している場合は、その病気との関連を調べることが大切です。

自覚症状を引き起こしている原因として、他の病気などをルールアウトできるかどうかを判断したうえで、男性更年期障害の診断を行います。

参考文献によると、男性更年期障害の受診者の併存疾患のうち頻度が高いものは、睡眠障害(29%)、神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害(24%)ならびに気分障害(23%)であったという報告もあります。

問診表では、最近の性欲の変化・勃起障害・睡眠障害・疲労感・心理的な症状・体の変化・消化不良・頭痛などに関する症状などをチェックしていきます。

医師からの質問は、一般的な男性更年期障害の症状を評価するためのものであり、担当医は、それぞれの症状の程度・期間・日常生活への影響、過去の健康状態・既往症・薬物使用の有無なども確認します。

血液検査では、血中のテストステロンの量を調べて、遊離型テストステロンが8.5pg/ml以上11.8pg/ml未満の場合、男性ホルモンが低下傾向にあると判断されますし、8.5pg/ml未満の場合は、男性ホルモンが明らかに低いとされます。

それ以外にも、血液検査を行うことで、本当に他の病気がないかを確認して、見極めていきます。

保険診療・自費診療対応

当院では男性更年期障害(LOH症候群)の検査・診療を行っています

最近「疲れが取れない」「やる気が出ない」「集中力が続かない」「性欲が低下した」などの症状はありませんか?

これらは加齢やストレスによる男性ホルモン(テストステロン)の低下=男性更年期障害の可能性があります。

放置すると症状が進行し、生活の質が低下することもあるため、気になる場合は早めにご相談ください。

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男性更年期障害の患者さんが誤解しやすいポイント

「年齢のせいだから仕方ない」と思っていても、実際は治療で改善するケースが多いです。

「うつ病だと思っていた」が、他の病気との鑑別が重要であり、精密検査をすると、実は男性更年期障害であった。

「性欲だけの問題と思っている」が、実際には、倦怠感や睡眠障害に伴う気分変動など、全身症状が引き起こされます。

「サプリで何とかなると思っていた」が、サプリ効果の医学的エビデンスは限定的であり、必ずしもサプリだけで治療効果を発揮するとは限りません。

これらの指摘ポイントをきちんと説明すると、患者さんの納得度がかなり変わります。

検査(最新の考え方も含めて)

基本はシンプルですが、最近は少し進化しています。

基本検査は、テストステロン(朝採血)、PSA(前立腺評価)、血算・代謝系のチェックとなります。

補助評価の手段として、AMSスコア、DHEA-Sなどが挙げられます。

最近は、一部の施設で、遺伝子検査や詳細ホルモンプロファイルなども行われていますが、現時点では、標準診療は原則として、血液検査と症状評価です。

治療:基本戦略

治療は大きく2本柱です。

まずは、生活習慣の改善であり、この点については、意外と軽視されがちですが、かなり重要です。

睡眠改善、運動(特に筋トレ)、ストレス管理などが重要な治療策です。

テストステロンは、生活習慣に大きく影響されるのです。

また、テストステロン補充療法(以下略称、TRT)は、中心的な治療方法であり、その用法用量については、筋肉注射(2〜4週ごと)、あるいは外用剤(海外ではジェル)があります。

TRTに関する治療効果としては、性機能改善、気分改善、筋力・骨密度改善などが挙げられます。

さらに、男性更年期障害の治療策に関して、詳細に深堀りしていきます。

男性更年期障害は、男性のホルモンのバランスの変化に関連する症状であるため、一般的には泌尿器科を受診して、男性ホルモンであるテストステロンの減少や尿路の状態を確認し、症状について相談することになります。

近年、Late onset hypogonadism(LOH)症候群や男性更年期障害に対する治療の必要性は高まっています。

男性更年期障害の治療は、症状の程度や個人の状況によって異なり、治療の主な目的は症状の軽減や生活の質の向上であるため、一般的な男性更年期障害の治療は、まずは生活習慣の見直しとなります。

特に、重度症状が認められる場合は、テストステロンを体に補充するというテストステロン補充療法を選択します。

テストステロンの減少によって男性更年期障害は発症しますので、そのホルモンを補充する治療がテストステロン補充療法であり、テストステロンエナント酸エステル製剤を1回125mgもしくは250mgを、2週間から4週ごとに投与します。

ただし、この治療法は、肝機能の障害を起こすリスクがありますので、こまめに血液検査で肝機能障害などの副作用の有無をチェックすることが重要です。

テストステロン補充療法以外にも、ビタミンやミネラルのサプリメント・漢方・アロマテラピーなどの代替療法が実際には活用されることもあります。

特に、漢方薬による治療では、症状によって治療方法が若干異なります。

思考力や集中力の低下などの症状に対しては、腎陰を補う漢方薬を処方しますし、冷え・頻尿などの症状がある場合は、腎陽を補う漢方薬を使用する、あるいは不眠・不安・健忘・抑うつ状態などが生じている場合は、漢方薬で心血を潤します。

男性更年期障害は、それぞれのケースによって、目立つ症状が異なるため、担当のかかりつけの医師や専門医師と連携しつつ、オーダーメイドに治療方法を決めていきます。

現代においては、多少なりともストレスを抱えていますので、ストレス管理や生活習慣をきちんと整えることがなにより重要です。

バランスの取れた食事・適度な運動・十分な睡眠などを心掛けることで男性更年期障害の症状が緩和されるでしょうし、ストレス管理に関しては、心理的なストレスや不安を軽減するために、心理療法やカウンセリングを受けることが役立つ場合もあります。

男性更年期障害の改善において、健康的な食事を摂ることは非常に重要であり、バランスの取れた食事は、健康的な生活をサポートします。

食物繊維豊富な野菜・果物・全粒穀物などを積極的に食事に取り入れ、逆に飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を制限することが大切ですし、ホルモンバランスをサポートする食品として、オメガ-3脂肪酸・亜鉛・ビタミンB6などが知られています。

最新の治療エビデンスと注意点

近年の大規模研究では、テストステロン補充療法は、性機能・骨密度には改善効果あるも、一部では心血管リスクへの議論ありとされています。

つまり現場では、「効く人にはしっかり効くが、適応の見極めが重要」という感覚です。

TRTを行う際は、前立腺がん、多血症、心血管疾患の病気の有無を必ずチェックします。

これらがある場合、治療は慎重または禁忌になります。

医師としての実感(臨床的な補足)として、正直に言うと、男性更年期は「診断が難しい疾患」です。

理由はシンプルで、症状があまりに曖昧だからです。

ただ、経験的に言えるのは、「なんとなく調子が悪い」が続く人、「検査で異常がない」と言われ続けた人の中に、かなりの割合でLOHが紛れています。

そして適切に治療すると、「別人みたいに元気になる人」が一定数いるということを強く感じます。

専門医療機関を受診する目安

慢性的な疲労感、性欲低下、気分の落ち込み、睡眠障害、原因不明の体調不良などの症状を自覚している方は、一度泌尿器科など専門医療機関への相談をおすすめします。

「年齢だから仕方ない」で片付けるには、少しもったいない領域です。

男性更年期障害に関するよくある質問(Q&A)

Q. 男性更年期障害(LOH症候群)とは何ですか?

加齢やストレスにより男性ホルモン(テストステロン)が低下し、疲労感や気分の落ち込み、性欲低下などの症状が現れる状態です。

Q. 何歳くらいから起こりますか?

一般的には40代後半〜60代に多いですが、ストレスや生活習慣の影響で30代後半から症状が出ることもあります。

Q. どのような症状が出ますか?

倦怠感、集中力低下、やる気の低下、不眠、イライラ、抑うつ気分、性欲低下、勃起機能低下など、身体・精神・性機能に幅広く症状が現れます。

Q. ストレスや生活習慣も関係しますか?

はい。加齢だけでなく、ストレス・睡眠不足・生活習慣の乱れも発症や悪化の要因になります。

Q. うつ病との違いはありますか?

症状は似ていますが、男性更年期障害ではテストステロン低下が関与している点が特徴です。また、うつ病と併存することもあります。

Q. どのように診断しますか?

症状の評価(問診・AMSスコアなど)と血液検査(テストステロン値)を組み合わせて総合的に判断します。

Q. 血液検査の目安はありますか?

一般的に総テストステロン250ng/dL未満が低下の目安とされます。ただし、数値だけでなく症状の強さも重視されます。

Q. どのような治療がありますか?

生活習慣の改善(睡眠・運動・ストレス管理)と、必要に応じてテストステロン補充療法(TRT)が行われます。

Q. 放置するとどうなりますか?サプリで改善しますか?

放置すると症状が進行し、生活の質が低下する可能性があります。

サプリメントの効果は限定的で、医学的治療の代替にはなりません。

まとめ

男性更年期障害(LOH症候群)は、加齢+ストレスによるホルモン低下を契機に発症して、多彩で気づきにくい症状を有します。

その診断は、基本的には症状+血液検査で総合的に判断し、代表的な治療は生活改善+ホルモン補充となります。

何より重要なのは、「男性更年期障害は、適切に診断すれば改善できる可能性がある」という点です。

今回の情報が参考になれば幸いです。

【データ出典・参考文献】

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この記事の監修・執筆

膀胱癌治療の監修・執筆:医療法人社団涼美会 理事長 関口知秀医師


医療法人社団涼美会 理事長

関口 知秀

膀胱炎や頻尿などの一般泌尿器科診療をはじめ、性感染症(性病)検査・治療、前立腺疾患や泌尿器がんの早期発見まで幅広く対応。
患者様一人ひとりの症状や生活背景に寄り添い、丁寧な診察とわかりやすい説明を大切にしています。
新宿・渋谷の3拠点にて、土日祝日や夜間診療にも対応し、お忙しい方でも受診しやすい体制で質の高い医療を提供しています。

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