目次 [ 表示 ]
医療法人社団涼美会理事長
新宿・渋谷の泌尿器科 | れいわクリニック
Care & Treatment治療について
トリコモナス膣炎・尿道炎の症状でお悩みの方へ
「なんとなくかゆい」「おりもののにおいが気になる」
そんな症状があっても、デリケートな部位のことだからと、受診をためらってしまう方は少なくありません。インターネットで調べてみても、専門用語が多くてよくわからない、という経験をされた方もいるのではないでしょうか。
トリコモナスは、性感染症のなかでも特に「気づきにくく、静かに広がりやすい」感染症のひとつです。症状がほとんど現れない方もいるため、自分が感染していることに気づかないまま、パートナーへうつしてしまっているケースも珍しくありません。
この記事では、トリコモナスの原因・症状・感染経路・治療法まで、医師がわかりやすくお伝えします。「もしかして…」と気になっている方も、予防のために知識を深めたい方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次 [ 表示 ]
トリコモナスは、「トリコモナス原虫(Trichomonas vaginalis)」と呼ばれる寄生虫による感染症です。細菌でもウイルスでもなく、肉眼では見えないほど小さな原虫が性器や尿道に寄生することで炎症を引き起こします。
原虫はフラジェラ(鞭毛)と呼ばれる毛のような構造を持ち、それを使って動き回ります。温かく湿った粘膜環境を好み、膣・子宮頸部・尿道・膀胱などに定着して増殖します。
世界的に見ると患者数が非常に多く、世界保健機関(WHO)の推計では年間約1億5,600万人が感染しているとされており、治癒可能な性感染症のなかでは世界最多規模とも言われています。
日本では「トリコモナス膣炎」として女性に多く知られていますが、男性も感染し、尿道炎の原因になります。
ひとつ大切なことをお伝えすると、トリコモナスは適切な治療を受ければしっかり治る感染症です。ただし、パートナーと同時に治療を受けなければ再感染を繰り返してしまうため、二人で一緒に向き合うことが回復への近道になります。

男性がトリコモナスに感染した場合、症状がほとんど出ないことが多いのが特徴です。感染していても自覚症状がなく、検査を受けるまで気づかないケースが多く、知らないうちにパートナーへの感染源になってしまっていることもあります。
症状が現れる場合には、以下のようなものがあります。
これらは一般的な尿道炎の症状とよく似ており、「たいしたことないだろう」と放置してしまう方も少なくありません。しかし、症状が軽くても感染力は続いているため、パートナーへのリスクはそのまま残り続けます。
女性の場合は男性より症状が出やすく、日常生活に支障をきたすこともあります。主な症状は次のとおりです。
おりものの変化やにおいが気になって受診される方が多い一方、症状がほとんどなく、健診で偶然見つかるケースもあります。感染女性の一定割合は無症状のまま経過すると報告されており、「症状がないから大丈夫」とは言い切れない感染症です。
感染してから症状が現れるまでの期間(潜伏期間)は、一般的に5〜28日とされています。ただし、この幅はかなり広く、感染後比較的早くに症状が出る方もいれば、数週間たってから気づく方もいます。
また、前述のように無症状のまま経過する方も多いため、「いつ感染したかわからない」というケースは珍しくありません。
パートナーのどちらかに症状が出た場合は、もう一方も同時に検査・治療を受けることがとても重要です。症状の有無に関係なく、心当たりがある場合は早めに受診することをお勧めします。
トリコモナスの最も多い感染経路は、性行為による粘膜接触です。コンドームを使用しない膣性交で感染するリスクが最も高く、オーラルセックスでも感染する可能性があります。
感染力は比較的強く、一度の性行為でも感染が成立することがあります。また、症状のない感染者からでも十分な感染力があるため、「相手が元気そうだから大丈夫」という判断は危険です。
トリコモナス原虫は湿った環境でしばらく生存できるという特徴があります。そのため、共同浴場・タオル・下着・便座などを介した感染が起こることもあります。性行為がなくても感染する可能性がある点は、ほかの性感染症とは少し異なる特徴です。
ただし、この経路による感染は性行為による感染と比べると頻度はずっと低く、日常生活での一般的な接触では感染はほとんど起こりません。神経質になりすぎる必要はありませんが、タオルや下着の共有は避けることが基本的な衛生管理として大切です。
治療を終えても、パートナーが未治療のままで性行為をするとすぐに再感染してしまいます。「治ったのにまたかかった」という状況の多くは、この再感染が原因です。
どちらか一方だけが治療を受けても根本的な解決にはならず、パートナーと同じタイミングで治療を完了させることが絶対条件です。受診の際は、パートナーのことも医師に伝えておくと、適切なアドバイスや処方の相談がしやすくなります。
トリコモナスの主な検査方法は以下のとおりです。
膣分泌物を採取して顕微鏡で直接原虫を確認する方法(鏡検)が古くから行われています。さらに精度が高い方法として、PCR検査(遺伝子検査)があります。PCR検査は原虫の量が少ない段階でも検出できるため、症状が軽い方や無症状の方にも有効です。
尿道分泌物または初尿(排尿開始直後の尿)を採取して鏡検またはPCR検査を行います。男性は分泌物が少ないケースも多く、PCR検査のほうが検出率は高い傾向にあります。
感染直後に検査を受けても、まだ原虫の数が少なく「偽陰性」——本当は感染しているのに陰性と出てしまう——になることがあります。感染の機会があった場合は、1〜2週間後を目安に受診するのが望ましいとされています。
「心当たりはあるけれど症状がまだない」という段階でも、検査は受けられます。不安があれば早めにご相談いただき、検査のタイミングについても医師に確認してみてください。
トリコモナスの治療には、メトロニダゾール(商品名:フラジールなど)またはチニダゾールという内服薬を使います。いずれも抗原虫薬で、トリコモナスに対して高い有効性が確認されており、適切に服用すれば高い確率で治癒が見込めます。
治療の基本的な流れは以下のとおりです。
ひとつ注意していただきたいのが、服薬期間中の飲酒です。メトロニダゾールとアルコールを一緒に摂取すると、吐き気・頭痛・動悸などの副作用(ジスルフィラム様反応)が出やすくなります。
治療期間中はアルコールを完全に控えるようにしてください。
また、妊娠中の方は服薬について必ず医師に相談してください。使用できる薬や時期に制限がある場合があり、個別の対応が必要になります。
「症状が軽いから様子を見よう」「そのうち自然に治るかも」と放置してしまうと、さまざまな健康上の問題につながる可能性があります。
炎症が長引くと、骨盤内炎症性疾患(PID)に進展することがあります。また、妊娠中にトリコモナスに感染していると、早産や低体重児出産のリスクが高まるとの報告もあります。さらに、HIVなど他の性感染症への感染リスクが上昇することも指摘されており、トリコモナスを放置することは複合的なリスクを生むことになります。
前立腺炎・精巣上体炎などへ炎症が波及するリスクがあります。また、精子の運動能力への影響や不妊との関連を示唆する研究も存在しています。
いずれの場合も、症状がない期間も感染力は持続しており、知らないうちにパートナーへうつし続けてしまいます。自分自身の健康だけでなく、大切なパートナーを守るためにも、早めの受診と治療が重要です。
参考URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35416973/
トリコモナスへの感染を防ぐために、日常生活で意識していただきたいことをまとめます。
コンドームを正しく使う 性行為においてコンドームを正しく使用することが、最も効果的な予防策です。ただし、コンドームで覆われていない粘膜部位からの感染リスクはゼロにはならないため、過信は禁物です。
タオル・下着は共有しない 家族や親しい間柄であっても、タオルや下着の共有は避けましょう。共同浴場を利用する際も、自分専用の用品を使うことが基本的な衛生管理です。
不特定多数との性行為がある場合や、パートナーが変わったタイミングでは、症状がなくても定期的に検査を受けることをお勧めします。早期発見・早期治療が感染の連鎖を断ち切る最善の方法です。
感染が判明した場合は、パートナーにも正直に伝えて一緒に検査・治療を受けることが欠かせません。伝えにくい状況であっても、二人で向き合うことが完治への確実な一歩です。
以下に当てはまる方は、なるべく早めの受診をお勧めします。
「こんなことで受診していいのかな」と思う必要はまったくありません。デリケートな症状や悩みにも、丁寧に対応いたします。一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
トリコモナス膣炎・尿道炎の検査・診療対応
外陰部や膣のかゆみ、おりものの変化やにおい、排尿時の違和感などの症状がある場合は、
トリコモナス感染症の可能性があります。
症状が軽い場合や、自覚症状がほとんどない場合でも感染していることがあります。
少しでも気になる症状や心当たりがある場合は、自己判断せずお気軽にご相談ください。
早期の診断と適切な治療が、症状の改善と感染拡大の予防につながります。
自然に治ることは期待しにくく、放置すると感染が長期間続くことがあります。症状が軽くなったように感じても原虫が残っている場合があるため、適切な検査と治療を受けることが大切です。
はい、男性にも感染します。ただし男性は症状が出にくく、感染していても気づかないケースが少なくありません。無症状でもパートナーへ感染させる可能性があります。
一般的な潜伏期間は5〜28日程度とされています。ただし個人差があり、症状が出ないまま経過することもあります。
感染する可能性があります。主な感染経路は性器同士の接触ですが、オーラルセックスによって感染することもあります。
感染直後では正確に検出できないことがあるため、感染の機会から1〜2週間程度経過してからの受診が目安です。症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
メトロニダゾールなどの内服薬で治療を行います。治療期間は処方内容によって異なるため、医師の指示に従って最後まで服用してください。
必要です。片方だけが治療すると再感染(ピンポン感染)を起こしやすいため、同じタイミングで検査・治療を行うことが重要です。
感染リスクを下げる効果はありますが、完全に防げるわけではありません。コンドームで覆われていない部分から感染する可能性もあります。
女性では骨盤内炎症性疾患(PID)や妊娠への影響、男性では前立腺炎や精巣上体炎などにつながる可能性があります。症状が軽くても放置は避けましょう。
トリコモナスは、適切な治療を受ければ治る感染症です。大切なのは、症状を見逃さず、パートナーと一緒に向き合うことです。
「もしかして」と思ったときが受診のタイミング——少しでも気になることがあれば、当院へお気軽にご相談ください。
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日/祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11:00-14:00 | ● | 休 | ● | ● | 休 | ◯ | ◯ |
| 16:00-21:00 | ● | 休 | ● | ● | 休 | ◯ | ◯ |
◯ 10:00-14:00 16:00-20:00
※当院は完全予約制ではございません。初診の方もご予約なしでの診察可能です。
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日/祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11:00-14:00 | ● | ● | 休 | ● | ● | ◯ | ◯ |
| 16:00-21:00 | ● | ● | ● | ● | ● | 〇 | ◯ |
◯ 10:00-14:00 16:00-20:00
※当院は完全予約制ではございません。初診の方もご予約なしでの診察可能です。
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日/祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 11:00-14:00 | 休 | ● | ● | 休 | ● | ◯ | ◯ |
| 16:00-21:00 | 休 | ● | ● | ● | ● | ◯ | ◯ |
◯ 10:00-14:00 16:00-20:00
※当院は完全予約制ではございません。初診の方もご予約なしでの診察可能です。