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医療法人社団涼美会 理事長
新宿・渋谷の皮膚科|駅徒歩30秒・平日21時/土日祝20時まで診療
「人よりも汗の量が多い」「手のひらが常に湿っていて紙が濡れてしまう」「緊張すると顔や脇から汗が止まらない」―このような悩みをお持ちの方は少なくありません。日常生活に支障をきたすほどの発汗がある場合、それは「多汗症」という治療の対象になる疾患である可能性があります。多汗症は珍しい病気ではなく、日本人の約5.75%(原発性局所多汗症)が罹患していると報告されており、決して体質だから仕方がないで片づけるべき症状ではありません。現在では塗り薬・飲み薬・注射・手術など治療選択肢が大きく広がり、症状や生活スタイルに合わせて選べる時代になっています。本記事では、多汗症とは何か、その原因、何科を受診すればよいか、そして薬・漢方・手術を含めた治し方について分かりやすく解説いたします。
この記事の要点
REASON
土・日・祝も診療
年末年始も休まず対応
夜平日21時まで
仕事帰りに通いやすい
全院 駅チカ
院内処方お薬をその場で
形成外科・皮膚科
的確な治療
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多汗症とは、体温調節に必要な量を超えて異常に多くの汗をかいてしまう状態を指します。医学的には、日常生活に支障をきたすほどの発汗が6か月以上続く場合に診断されます。汗は本来、体温を下げるための重要な生理反応ですが、多汗症では温度や運動と無関係に、あるいは軽度の刺激で大量の汗が出てしまうのが特徴です。
多汗症は大きく「原発性多汗症」と「続発性多汗症」の2つに分類されます。
原発性多汗症は、明らかな原因疾患がないのに特定の部位から汗が多く出るタイプで、患者数の大半を占めます。左右対称に生じ、若い頃(多くは25歳未満)から症状が始まり、睡眠中には発汗が止まるという特徴があります。
一方の続発性多汗症は、甲状腺機能亢進症、糖尿病、更年期障害、感染症、悪性腫瘍、薬剤性など、他の病気や要因が原因で全身性の発汗が起こるタイプです。この場合は原因となる疾患の治療が優先されます。
原発性多汗症では、以下の部位に発汗が集中する傾向があります。
これらの症状は精神的なストレスや社会生活への支障を引き起こしやすく、単なる「汗っかき」とは区別して治療対象と考えるべきです。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、明らかな原因がなく次の症状が6か月以上続く場合、原発性局所多汗症と診断されます。以下の6項目のうち2項目以上に当てはまれば、専門医への相談をおススメします。
※特に⑥は重要です。生活や仕事、自分自身のメンタルに支障をきたす場合は早めに当院にご相談ください。セルフチェックはあくまで目安ですので、放置せず早めの医療機関受診が改善への近道となります。
多汗症の原因は種類によって異なります。ここでは原発性・続発性それぞれの原因について整理します。
原発性局所多汗症の明確な原因は現時点で完全には解明されていませんが、交感神経の過剰な反応が深く関わっていると考えられています。手のひら、足の裏、脇の下、顔面といった部位はエクリン汗腺が特に密集しており、これらの汗腺を支配する交感神経が何らかの理由で過敏に反応することで、必要以上の汗が分泌されます。
また、原発性多汗症の患者様の約3〜5割に家族歴があるとされ、遺伝的要因の関与や特定の遺伝子との関連も指摘されています。精神的緊張やストレスも症状を悪化させる引き金となり、人前に立つ場面や面接・試験などで発汗が増すのは交感神経の刺激によるものです。
続発性多汗症は基礎疾患や外的要因によって引き起こされる全身性の発汗異常です。主な原因として次のようなものが挙げられます。
全身性の多汗、寝汗を伴う発汗、急に始まった発汗、体重減少や発熱を伴う場合は続発性を疑い、まず基礎疾患のチェックが必要です。
「多汗症は何科に行けばよいのか?」というのは最もよくいただく質問の一つです。基本的には、まず皮膚科の受診をおススメいたします。
多汗症は汗腺と皮膚の症状を中心とする疾患であり、皮膚科は塗り薬・飲み薬・ボトックス注射など多汗症治療の主要な治療法を網羅しています。日本皮膚科学会からも「原発性局所多汗症診療ガイドライン」が公表されており、皮膚科医が多汗症診療の中心的な役割を担っています。
皮膚科では、汗の量の測定(重量法など)、発汗部位の確認、日常生活への支障の程度を評価したうえで症状に合った治療を提案します。保険適用される治療も多く、経済的な負担を抑えながら治療が受けられます。
多汗症の治療実績がある病院・クリニックを選ぶことが重要です。ホームページで「多汗症外来」「発汗異常」の記載があるか、外用薬・内服薬・ボトックス注射など複数の治療選択肢を扱っているかを確認しましょう。保険適用の可否や費用の目安も事前に確認しておくと安心です。
多汗症の治し方は一つではありません。症状の部位、重症度、生活スタイル、副作用への許容度に合わせて段階的に組み合わせていきます。ガイドラインでは「第一段階:外用薬」「第二段階:イオントフォレーシス・ボトックス注射」「第三段階:内服薬」「第四段階:手術療法」といった段階的アプローチが推奨されています。
多汗症治療の第一選択です。副作用が全身に及びにくく局所的に使えるのが利点です。
■ 塩化アルミニウム外用薬
20〜50%濃度の塩化アルミニウム水溶液を発汗部位に塗布し、汗腺の開口部を物理的に閉塞させて発汗を抑えます。手・足・脇など幅広く使用可能です。皮膚刺激感やかゆみが出ることがあるため、就寝前に塗布し翌朝洗い流すなどの工夫を行います。
■ 抗コリン外用薬(ソフピロニウム臭化物・グリコピロニウムトシル酸塩など)
原発性腋窩多汗症(脇汗)を対象とした保険適用の新しい塗り薬です。アセチルコリンの働きをブロックし、1日1回の塗布で発汗を抑えます。塗布部位の皮膚炎や目の調節障害などの副作用に注意し、緑内障や前立腺肥大症の方は事前相談が必要です。
外用薬で十分な効果が得られない場合や、複数部位に症状がある場合に検討されます。
■ 抗コリン薬(プロパンテリン臭化物など)
保険適用のある内服薬で、神経伝達物質アセチルコリンの働きを抑えて全身の発汗を減らします。口の渇き、便秘、尿が出にくい、目のかすみ、動悸などの副作用が出る可能性があるため少量から開始します。
■ β遮断薬・抗不安薬
緊張場面(プレゼン、面接など)で局所的に酷く発汗する場合、交感神経の過剰反応を抑える頓服薬として用いられることがあります。
東洋医学的に体質改善や自律神経の乱れを整える目的で併用されます。以下の処方が代表的です。
アセチルコリンの放出を抑えて汗腺をブロックする治療です。効果は注射後2〜7日で現れ、4〜9か月程度持続します。
■ ワキ汗治療の仕組み(エクリン腺とアポクリン腺)
多汗症の原因となる「エクリン腺」と、ワキガ(腋臭症)の原因となる「アポクリン腺」のうち、ボトックスは主にエクリン腺の働きをブロックします。ワキを乾燥状態に保つことで雑菌の繁殖を防ぎ、汗の量だけでなく匂いの軽減にもつながります。
■ 当院のワキボトックス料金・特長
当院では自費診療と保険診療の両方に対応しております。
※施術は極細針を使用し冷却を行い痛みを最小限に抑えます。効果は3〜4か月持続するため、夏本番前の6月頃からの開始が特におすすめです。
医療機関での治療と並行して、日常のセルフケアを行うことで快適性が向上します。
原発性多汗症の場合、思春期に発症して成人以降も症状が続くケースが大半で、自然に完治することはまれです。年齢とともに軽減することもありますが、生活に支障がある場合は放置せず早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
原発性局所多汗症の重症例には、多くの治療(塗り薬、飲み薬、重症腋窩多汗症へのボトックス注射、一部の手術)が保険適用となります。なお、ミラドライなどの一部機器治療や軽度の自費ボトックス等は自由診療となります。
軽度の発汗であれば市販制汗剤で対応できることもありますが、日常生活に支障をきたすレベルの場合、市販品では濃度や成分上、効果が不十分なことが多いです。数か月試しても効果がない場合は皮膚科をご受診ください。
胸腔鏡下交感神経遮断術(ETS)は手汗に非常に高い効果がありますが、代償性発汗という副作用のリスクがあります。手術は完治を保証するものではなく、リスクとメリットを十分に理解した上で選択すべき治療です。
小児の多汗症も治療対象となります。安全性の高い塗り薬などから開始し、年齢や重症度に応じて治療法を選択していきますので小児科・皮膚科医にご相談ください。
多汗症は「体質」として我慢するものではなく、適切な診断と治療によって症状を大きく改善できる疾患です。当院では自費診療のワキボトックス注射(両ワキ39,800円・税込)と、保険適用のワキ汗治療(両ワキボトックス注射は約2万円)の両方に対応しております。汗による悩みや日常生活での支障を感じている方は、一人で悩まずお気軽に当院までご相談ください。
ワキ汗・手汗・多汗症のお悩み・ご相談はお気軽にご連絡ください
日本皮膚科学会 原発性局所多汗症診療ガイドライン 2023年改訂版に基づき記載