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赤いポツポツ・赤紫の盛り上がりが特徴の血管腫|種類・原因・治療について

皮膚に赤い点がポツポツ増えてきた、赤いできものが盛り上がってきた、唇に青紫色のプクッとしたふくらみがあるなど、気になる皮膚の変化はありませんか?血管腫は、皮膚や粘膜の中の血管が増えたり広がったりしてできる良性のできものです。ただし、血管腫にはいくつかの種類があり、赤ちゃんにできて自然に小さくなるものから、大人になってから徐々に増えるもの、肝臓などの病気が隠れている可能性があるものまでさまざまです。ここでは、血管腫の種類や症状、原因、自然に治るのか、放置しても大丈夫なのか、検査・治療法、血管腫と間違えやすい病気について皮膚科医が詳しく解説します。

この記事の要点

  • 血管腫の種類:乳児血管腫(いちご状血管腫)、老人性血管腫(ルビー血管腫)、くも状血管腫、静脈湖などがあり、それぞれできる年齢や経過が異なります。
  • 自然に治るか:乳児血管腫は自然に退縮することが多い一方、老人性血管腫や静脈湖は自然に消えることがほとんどありません。種類によって対応が異なります。
  • 治療:経過観察のほか、薬による治療、レーザー治療、電気焼灼、切除など、血管腫の種類や大きさ、症状に応じて治療方法を選択します。
  • 当院の対応:血管腫をはじめ、赤いできものや青紫色の皮膚病変など、さまざまな皮膚トラブルの診療に対応しています。気になる皮膚の変化がある場合は、皮膚科でご相談ください。

当院の特徴

REASON

血管腫の土日祝診療

土・日・祝も診療
年末年始も休まず対応

血管腫の夜間診療

平日21時まで
仕事帰りに通いやすい

血管腫の保険診療・院内処方

全院 駅チカ
院内処方お薬をその場で

赤ちゃんの血管腫にも対応

赤ちゃんの
血管腫にも対応

目次 [ 表示 ]

血管腫とは?

  • 鏡を見ていたら、胸やお腹に小さな赤い点がいくつも増えていた
  • 生まれたばかりの赤ちゃんの顔に、イチゴのような赤いふくらみができてきた
  • 下唇に青紫のぷっくりした膨らみができ、何か月たっても消えない

いずれも血管腫でよく見られる変化です。血管腫とは、皮膚や粘膜の中の血管が増えたり広がったりしてできる、良性のできものをまとめた呼び名になります。

「腫」という字がつくため身構えてしまう方は多いのですが、いわゆる「がん」とは別物で、それ自体が命に関わることはまずありません。

ただし血管腫と一口に言っても中身はさまざまで、赤ちゃんにできて自然に消えていくもの、中年以降に少しずつ増えていくもの、体の内側の病気を映し出しているものが混在しています。
まずは自分やお子さんのものがどのタイプなのかを知ることが、対応を決める出発点になります。

【データ出典・参考文献】

血管腫の種類

日常で目にする血管腫は、次の4つでほとんどが説明できます。

乳児血管腫(いちご状血管腫)

赤ちゃんにできる代表的な血管腫で、新生児の約4〜5%にみられます。生まれた直後は目立たないことが多く、生後1〜4週ごろに赤い点や斑として現れ、
次第に盛り上がってイチゴのような見た目に変わります。できる場所は頭や首が約60%と最も多く、体幹が25%、手足が15%と続きます。
女の子に多い傾向があり、早産児や低出生体重児でも頻度が高くなります。

老人性血管腫(ルビー血管腫)

大人にできる血管腫のなかで最も多いタイプです。直径1〜5mmほどの鮮やかな赤いドーム状の盛り上がりで、胸、お腹、背中、腕などに複数できます。30〜40代から出はじめ、
10代では約7%にとどまるのに対し、75歳を超えると約75%の人に認められるようになります。名前に「老人性」とつくものの、若い世代でも決して珍しくありません。

くも状血管腫

中心に赤い点があり、そこから細い血管がクモの脚のように放射状へ広がって見えるものです。顔、首、胸元、腕にできやすく、健康な若い成人でも15%程度に単発で現れます。
妊娠中は約60%の方にみられ、出産後に消えていきます。一方で数が多い場合は慢性の肝臓病を映すサインとなり、肝硬変の患者さんでは33%に認められています。

静脈湖

高齢の方の下唇や耳、顔にできる、青紫から暗紫色のやわらかい膨らみです。大きさは2〜10mm程度で、指やガラス板で押すと血液が逃げて色が薄くなります。
長年浴びてきた紫外線によって血管の壁がもろくなり、静脈が袋状に広がった状態と考えられています。

【データ出典・参考文献】

血管腫と血管奇形の違い

見た目が似ていても、血管腫と血管奇形はまったく別のグループとして扱われます。国際的な分類(ISSVA分類)でも、両者ははっきり区別されています。
血管腫は血管の細胞そのものが増える「腫瘍」です。乳児血管腫のように、生まれた時点では目立たず、あとから現れて大きくなり、やがて自然に小さくなっていく経過をたどります。

これに対して血管奇形は、胎児期に血管がうまく作られなかった「形の異常」です。生まれたときからすでに存在し、体の成長に合わせて同じ割合で大きくなり、自然に消えることはありません。
赤ワイン色のあざとして知られるポートワイン母斑(単純性血管腫)が代表格で、こちらは毛細血管の奇形にあたります。
「あとから出てきて、いずれ引いていく」のが血管腫、「最初からあって、一生付き合う」のが血管奇形。この違いが、治療方針を大きく左右します。

血管腫の症状

血管腫の多くは、見た目以外にこれといった症状を出しません。共通してみられるのは次のような変化です。

  • 鮮やかな赤色、または青紫色の斑点やふくらみ
  • 押すと色が薄くなり、離すと元の色に戻る
  • 痛みやかゆみはほとんどない
  • こすれたり引っかいたりすると出血しやすい

老人性血管腫は皮膚の浅いところにあり、上の皮膚が薄くなっているため、ひげ剃りや爪でこすっただけで血がにじむことがあります。
乳児血管腫では、皮膚の表面がただれる潰瘍が最も多い合併症で、およそ10%に起こります。おむつが当たる部位、下唇、わきの下、首など、こすれや湿気が加わる場所は特に注意が必要です。

静脈湖は唇にできることが多く、食事や歯磨きのたびに当たって出血する、という悩みで受診される方が少なくありません。くも状血管腫は基本的に痛みがなく、
鏡を見て初めて気づくケースがほとんどです。ただし血管が太いものでは、拍動を感じることもあります。
なお乳児血管腫の色の変化は経過を知る手がかりで、退縮期に入ると鮮やかな赤から紫やグレーへと落ち着き、触った感じもやわらかくなっていきます。

血管腫の原因

タイプごとに、できるしくみが異なります。
乳児血管腫については、胎児期や出生前後の低酸素状態がきっかけとなり、GLUT1やVEGFといった物質の働きが強まって血管のもとになる細胞が動員される、という考え方が有力です。
早産、低出生体重、多胎妊娠、高年出産が関係することも報告されています。

老人性血管腫の原因ははっきりしていませんが、加齢に伴って増えること、病変からGNAQやGNA11という遺伝子の後天的な変化が見つかることが分かっています。妊娠中に増える方もいます。
くも状血管腫は、女性ホルモンであるエストロゲンが多い状態と関係が深く、妊娠中や経口避妊薬の使用中に現れやすくなります。

肝臓の働きが落ちるとホルモンの分解が追いつかなくなるため、肝硬変で目立つのもこのためと説明されています。
静脈湖の背景にあるのは、慢性的な紫外線の影響です。唇や耳は日焼け止めを塗り忘れやすく、長い年月をかけて血管の壁が伸びきってしまいます。

血管腫は自然に治る?

自然に消えるかどうかは、タイプによってはっきり分かれます。
乳児血管腫は、放っておいても縮んでいくのが基本です。5歳までに約50%、7歳までに約70%、9歳までに約90%が退縮するとされています。
ただし完全に元通りの皮膚になるとは限らず、脂肪を含んだたるみ、細かい血管の広がり、皮膚のゆるみが残ることがあり、およそ8%は見た目の問題から何らかの処置を必要とします。

一方、老人性血管腫と静脈湖は自然には消えません。むしろ年齢とともに数が増えたり、大きくなったりしていきます。
くも状血管腫は中間的で、妊娠に伴って出たものは出産後に、経口避妊薬によるものは中止後に消えることが多く、若い方の単発の病変も数年で目立たなくなる傾向があります。

【データ出典・参考文献】

血管腫を放置しても大丈夫?

ほとんどの血管腫は良性で、慌てて治療する必要はありません。老人性血管腫にはがん化する性質がないことも確認されています。
とはいえ、放置せずに一度相談してほしいケースもあります。短期間に老人性血管腫が急にたくさん出てきた場合、リンパ増殖性の病気やキャッスルマン病が隠れていることがあります。

くも状血管腫が次々と増えるときは、肝臓の線維化が進んでいる可能性を考えます。
赤ちゃんでは、顔の広い範囲を占める大きな血管腫(5cm以上)でPHACE症候群という全身の異常を伴うことがあり、皮膚の血管腫が5個以上ある場合は肝臓や消化管にも病変が及んでいることがあります。
目のまわり、鼻、口、のどにできたものは、視力や呼吸、授乳の妨げになる前の対応が求められます。

まぶたの血管腫が視界をふさぐと、その側の目が育たずに弱視や乱視を残すおそれがあるため、様子見でよい時期は限られます。
大人の場合も、唇や耳にできた青黒い病変を「年のせい」と片付けてしまうのは避けたいところです。悪性黒色腫との見分けは見た目だけでは難しく、専門医の診察が確実になります。

血管腫の検査・診断

診断の中心は、医師が見て触れて判断する視診です。ダーモスコピーという拡大鏡を使うと、皮膚の下の血管の様子まで確認できます。
ガラス板で押して色が消えるかどうかを見る方法も、血管性の病変かどうかを見分ける手がかりになります。

くも状血管腫では中心から周囲へ血液が戻っていく様子が観察でき、これは他の血管腫には見られない所見です。
多発したくも状血管腫があるときは、皮膚だけでなく血液検査で肝機能を確かめ、必要に応じて腹部の超音波検査へ進みます。

急に増えた老人性血管腫では、全身の症状やリンパ節の腫れがないかも合わせて調べます。
深いところに広がっている場合や、体の内部の病変が疑われる場合には、超音波検査やMRIが行われます。悪性の可能性を否定しきれないときは、切除して顕微鏡で調べます。
乳児血管腫はGLUT1という蛋白が陽性になるため、他の血管の病変と区別する材料になります。

健康保険適用

当院は保険診療を主軸としたクリニックです

血管腫は種類によって経過や治療方法が異なります。赤い点や赤いできものが急に増えた、青紫色のふくらみがある、出血を繰り返すなど、気になる症状がある場合は、自己判断せず皮膚科で診察を受けましょう。

当院の皮膚科診療実績:2025年度 年間延べ来院者数 19,763名

(集計期間:2025年1月〜12月 当院レセコンデータに基づく)


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血管腫の治療法

乳児血管腫の大半は、経過を見るだけで済みます。治療が必要と判断されたときの第一選択は、プロプラノロールというβ遮断薬の内服(2mg/kg/日)です。
徐脈、低血圧、低血糖などの副作用があるため、医師の管理下で慎重に進められます。

小さく浅い病変には外用のチモロールが使われ、ステロイドの内服や局所注射、色素レーザー、手術が選ばれることもあります。
老人性血管腫は、見た目が気になる場合や出血を繰り返す場合に処置の対象となります。

局所麻酔をしたうえでの電気焼灼、シェービング切除、冷凍凝固のほか、色素レーザーやIPL、KTPレーザーも用いられています。いずれも跡が残る可能性はあらかじめ説明を受けておきましょう。
静脈湖にはレーザー治療、冷凍凝固、硬化療法などが行われます。くも状血管腫の場合は、背景に肝臓の病気があればそちらの治療が優先され、整容目的では色素レーザーや電気凝固が選択肢になります。

血管腫と間違えやすい病気

赤や黒っぽいできものは、血管腫以外にもあります。特に注意したいのが、色素をほとんど持たない無色素性の悪性黒色腫です。
老人性血管腫と見た目が似ていますが、崩れやすく出血しやすい点が異なります。唇や顔の青黒い病変では、結節型の悪性黒色腫との区別が問題になります。
このほか、けがのあとに急速に盛り上がる化膿性肉芽腫、高齢者の顔にできる基底細胞癌、生まれつきのポートワイン母斑や新生児の額に出るサーモンパッチなども、鑑別の対象に挙がります。
自己判断で「ただの血管腫」と決めつけないことが大切になります。

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皮膚科を受診する目安

次のような場合は、早めに皮膚科で診てもらってください。

  • 数週間から数か月で目に見えて大きくなっている
  • 出血を繰り返す、かさぶたが治らない
  • 色むらがある、形がいびつ、硬く触れる
  • 短期間に赤い点が急にたくさん増えた
  • 唇や耳、顔に青黒いできものができた
  • 赤ちゃんの目、鼻、口、のど、おむつの部位にできている
  • 赤ちゃんの血管腫が5個以上ある、または顔の広い範囲を占めている

判断に迷うときほど、受診の価値があります。良性と分かれば安心材料になりますし、治療が必要な場合も早いほど選択肢が広く残ります。

血管腫に関するよくある質問(Q&A)

Q. 血管腫は放っておいても大丈夫ですか?
血管腫の多くは良性で、すぐに治療が必要になるわけではありません。ただし、短期間で大きくなる、出血を繰り返す、色や形が変化する場合は、血管腫以外の病気が隠れている可能性もあります。気になるできものがある場合は、皮膚科で診察を受けましょう。
Q. 血管腫は自然に消えますか?
血管腫の種類によって異なります。乳児血管腫は自然に小さくなることが多く、5歳までに約50%、7歳までに約70%、9歳までに約90%が退縮するとされています。一方、老人性血管腫や静脈湖は自然に消えることはほとんどありません。
Q. 赤い点がポツポツ増えてきたのですが、血管腫ですか?
胸やお腹、背中、腕などに赤い点がポツポツと増えてきた場合、老人性血管腫(ルビー血管腫)の可能性があります。年齢とともに数が増えることは珍しくありませんが、短期間に急に増えた場合は、ほかの病気が隠れている可能性もあるため、皮膚科で診察を受けることをおすすめします。
Q. 血管腫は潰しても大丈夫ですか?
血管腫は血管からできているため、潰したり強く引っかいたりすると出血することがあります。無理に潰したり、削ったりせず、気になる場合は皮膚科で診察を受けてください。
Q. 血管腫は押すと消えますか?
血管性の病変では、押すと血液が一時的に移動して色が薄くなることがあります。ただし、「押して色が消える=血管腫」とは限りません。診断には医師による視診やダーモスコピーなどが必要です。
Q. 唇に青紫色のプクッとしたできものがあります。血管腫ですか?
唇にできる青紫色のやわらかい膨らみは、静脈湖の可能性があります。指などで押すと色が薄くなることがありますが、見た目が似た別の病気もあるため、自己判断せず皮膚科で診察を受けることをおすすめします。
Q. 血管腫は痛いですか?かゆみはありますか?
血管腫の多くは、痛みやかゆみなどの自覚症状がほとんどありません。ただし、衣服などに擦れて出血したり、乳児血管腫が潰瘍になったりすると、痛みを伴うことがあります。
Q. 赤ちゃんの血管腫は自然に治りますか?
乳児血管腫は自然に退縮していくことが多い病変です。ただし、目・鼻・口・のどの周辺にあるものや、大きなもの、数が多いものは、視力や呼吸、授乳などに影響する可能性があるため、早めに皮膚科で診察を受けることが重要です。
Q. 血管腫とほくろの違いは何ですか?
血管腫は血管が増えたり広がったりしてできる病変で、赤色や青紫色をしていることが多いのが特徴です。一方、ほくろは色素を作る細胞などが関係する病変です。見た目だけでは判断が難しい場合もあるため、気になるできものがある場合は皮膚科で確認しましょう。
Q. 血管腫はレーザーで取れますか?
血管腫の種類や大きさ、深さによって、レーザー治療が選択肢になる場合があります。老人性血管腫では色素レーザーやKTPレーザーなど、静脈湖ではレーザー治療などが行われています。病変によって適した治療法が異なるため、診察のうえで治療方法を検討します。

まとめ

血管腫は、血管が増えたり広がったりしてできる良性のできものです。
赤ちゃんの乳児血管腫、大人の老人性血管腫、肝臓の状態を映すくも状血管腫、高齢者の唇にできる静脈湖と、タイプごとに経過も対応もまったく違います。

乳児血管腫は9歳までに約90%が自然に退縮する一方、老人性血管腫や静脈湖は自然に消えることがありません。
急に増える、大きくなる、出血する、色や形がいびつといった変化は、別の病気が隠れているサインのこともあります。

見た目の問題であっても、気になるなら治療の方法はいくつもあります。ひとりで悩まず、お気軽にれいわクリニックにご相談ください。

この記事の監修・執筆医

帯状疱疹の治療の監修・執筆:医療法人社団涼美会 理事長 関口知秀医師

医療法人社団涼美会理事長

関口 知秀

ニキビ等の一般皮膚科から、日帰り手術まで幅広く診療。
「再発させない根本治療」と、患者様のライフスタイルに寄り添ったスキンケア指導を重視。
新宿・渋谷の3拠点にて、土日祝日や夜間も、不安を抱える患者さまがいつでも安心して相談できる場所でありたいと考えています。

※本ページはれいわクリニックの医師が監修しています。

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