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排尿痛
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尿をするときに痛い排尿痛とは|原因・症状・治療法を泌尿器科医が解説

排尿痛でお悩みの方へ

「排尿するとヒリヒリ痛む」「尿の出口がしみる」「排尿時に違和感がある」とお悩みではありませんか。
排尿痛は、膀胱炎や尿道炎、前立腺炎、性感染症、尿路結石など、さまざまな病気が原因となって起こります。
原因によって治療法は異なるため、症状が続く場合は早めに泌尿器科へご相談ください。



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はじめに

トイレで用を足すたびに、尿の出口のあたりがツンと痛む。
焼けるようなヒリヒリした感覚が走って、思わず身構えてしまう。
そんな経験に心当たりはないでしょうか。

排尿痛とは、その名の通り「おしっこをするときに感じる痛みや不快感」を指す言葉です。医学的には、尿道や尿の出口の粘膜が炎症を起こし、そこへ尿が触れることで痛みが生じると考えられています。排尿のときに膀胱の筋肉が縮んだり、尿道が動いたりする刺激も加わり、ヒリヒリ・チクチク・焼けるような感覚として自覚されます。

「痛い」と一口に言っても、感じ方は人それぞれです。しみるような痛み、ムズムズするかゆみに近い違和感、鋭く刺すような痛みなど、原因によって表れ方が変わってきます。また、排尿の始めに痛むのか、終わりぎわに痛むのか、痛む場所が尿の出口なのか下腹部の奥なのかによっても、疑われる原因は変わってきます。

一生のうちに一度は経験する人が多い、とても身近な症状ですが、その裏にはさまざまな病気が隠れていることを知っておきたいところです。

排尿痛でよくある症状

排尿痛は単独で現れることもありますが、多くの場合はほかの症状を伴います。
よくみられるのが、トイレが近くなる「頻尿」、急に強い尿意に襲われる「尿意切迫感」、そして尿に血が混じる「血尿」です。下腹部の重い痛みや違和感を覚える方もいます。
痛みが出るタイミングにも、実は意味があります。排尿の「始まり」に痛む場合は尿道のトラブル、排尿の「終わり」に痛む場合は膀胱や前立腺の問題が疑われる、という手がかりになります。
男性では、尿道から膿のような分泌物が出たり、下着の内側に汚れが付いたりすることもあります。膿が黄色っぽく目立つときは淋菌、痛みだけがはっきり出るときはクラミジアが背景にあることが多いとされています。

注意したいのが、高齢の方のケースです。ご高齢になると排尿痛をうまく訴えられず、代わりに「急にぼんやりする」「受け答えがおかしい」といった変化が、
尿路感染症の最初のサインになることも少なくありません。こうした症状は体からのメッセージです。どんな痛みがいつ出るのかを覚えておくと、受診したときの説明にも役立ちます。

【データ出典・参考文献】

排尿痛の原因

排尿痛の原因は、大きく「感染によるもの」と「感染以外によるもの」の2つに分けられます。
感染によるものには膀胱炎・尿道炎・腎盂腎炎・前立腺炎・腟炎・性感染症などがあり、感染以外には結石や腫瘍、皮膚の炎症、薬の影響、さらには膀胱を刺激する食べ物や飲み物などが含まれます。
なかでも最も多いのが、細菌が尿の通り道に入り込んで起こる尿路感染症です。40歳以上の成人のおよそ3%が、ある時点で排尿痛を抱えているとされ、泌尿器の症状としては最も頻度が高いものの一つに数えられます。

男性に多い原因

男性の排尿痛では、尿道炎が代表的です。その多くはクラミジアや淋菌といった性感染症が原因で、なかでもクラミジアは、淋菌以外の尿道炎の約半数を占めるといわれています。
加えて、前立腺の炎症(前立腺炎)も男性特有の原因になります。

女性に多い原因

女性は、膀胱炎をはじめとする尿路感染症が圧倒的に多いのが特徴です。理由は体のつくりにあります。女性の尿道は男性より短くまっすぐなため、外から入った細菌が膀胱まで届きやすいのです。
排便後に後ろから前へ拭く習慣なども、腸内の細菌が尿の出口に付きやすくなる一因とされています。腟の炎症が痛みの原因になることもあります。

原因不明・ストレス

検査をしても感染や明らかな異常が見つからないのに、排尿痛や頻尿が続くことがあります。
こうした状態は「尿道痛症候群」や「間質性膀胱炎」と呼ばれ、骨盤まわりの筋肉のこわばりや、ストレスとの関連も指摘されています。カフェインや香辛料、
酸味の強い食品などが症状を悪化させることもあり、原因がはっきりしないぶん、不安を抱えやすい症状でもあります。

【データ出典・参考文献】

男性の排尿痛で考えられる病気

男性の場合、まず疑われるのが尿道炎です。性行為を介してうつるクラミジアや淋菌によるものが多く、排尿時の痛みだけでなく、尿道から膿のような分泌物が出るのが特徴です。
淋菌は、症状のある男性のうち一定の割合で見つかり、膿が黄色く目立つ傾向があります。一方クラミジアは、痛みだけが前面に出て分泌物が少ないこともあり、気づかないうちに進行することもあります。
もう一つ見逃せないのが前立腺炎です。細菌性のものは大腸菌などが関わることが多く、排尿痛に加えて、会陰部(肛門と陰嚢のあいだ)の痛みや、排尿のしにくさ、残尿感を伴うことがあります。
原因菌には年代による傾向もあり、35歳より若い世代ではクラミジアが、それより上の世代では大腸菌などの腸内細菌が関わりやすいとされています。
中高年になると、前立腺が大きくなる前立腺肥大症や、尿路の結石が痛みの背景にあるケースもみられます。男性の尿路感染症は女性より少ないぶん、
いざ起きたときには前立腺や尿路のどこかに問題が隠れていることも多く、詳しい検査が必要な「複雑な感染」として扱われます。

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女性の排尿痛で考えられる病気

女性で最も多いのが、急性膀胱炎です。大腸菌などの腸内細菌が尿道から膀胱に入り込んで炎症を起こし、排尿時の痛み、頻尿、残尿感、そして血尿などを引き起こします。
急性膀胱炎は、外来を受診する原因のなかでも非常に多く、多くの女性が一生のうちに一度は経験するといわれるほど身近な病気です。
膀胱の炎症では尿に血が混じることが少なくなく、これは腟炎や尿道炎との見分けの手がかりにもなります。
膀胱炎は、性交渉のあとや、疲れて抵抗力が落ちているとき、尿を長く我慢したあとなどに起こりやすいことも知られています。

膀胱炎のほかにも、尿道炎や腟炎、クラミジアなどの性感染症が原因になります。
腟炎ではおりものの変化やかゆみを伴い、排尿時に外陰部にしみるような痛みを感じることもあります。
また閉経後の女性では、女性ホルモンの減少によって尿道や腟の粘膜が薄く乾きやすくなり、それが排尿時の痛みにつながる「萎縮性腟炎」もみられます。
この場合はホルモンを補う治療で痛みが和らぐことがあるため、閉経後の排尿痛はがまんせず相談する価値があります。
年代やライフステージによって、背景にある病気が変わってくるのが女性の排尿痛の特徴といえます。

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【データ出典・参考文献】

排尿痛は市販薬で治る?

ドラッグストアには、排尿の不快感をやわらげるとうたう薬が並んでいます。ただ、ここで知っておきたいことがあります。
こうした薬の多くは、痛みやしみる感覚を一時的に抑える「対症療法」であって、原因そのものを治すわけではありません。
たとえば海外でよく使われるフェナゾピリジンという成分は、尿道の刺激感をやわらげてくれますが、あくまで症状を抑えているだけで、細菌をやっつける抗菌薬ではないのです。
服用すると尿がオレンジ色に変わり、衣類などに色がつくと落ちにくいという特徴もあります。長く使い続けるものではなく、通常は3日以内にとどめるべきとされ、体質によっては使えない場合もあります。
排尿痛の背景に細菌感染がある場合、根本的な治療には医療機関での抗菌薬が欠かせません。市販薬で痛みを抑えているあいだに感染が腎臓へ広がるなど、かえって悪化させてしまうこともあります。
数日たっても症状が続くようなら、市販薬に頼り続けず受診するほうが安全です。

排尿痛は自然に治る?

排尿痛のなかには、すぐに受診したほうがよい「危険なサイン」があります。次のような症状を伴う場合は、特に注意が必要です。

  • 発熱や寒気(ふるえ)を伴う
  • わき腹や背中、腰の痛みがある
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 尿に血が混じる
  • 強い痛みが急に現れた

これらは、感染が膀胱にとどまらず腎臓まで広がった「腎盂腎炎」や、細菌が血液に乗って全身に回る状態を示していることがあります。
尿路の感染から起こる敗血症は命に関わることもあり、早い対応が何より大切です。
また妊娠中の方は、尿路感染症を放置するとご本人だけでなくお腹の赤ちゃんにも影響が及ぶおそれがあるため、軽い症状でも自己判断は避けましょう。
前述のとおり、高齢の方では「急にぼんやりする」といった意識の変化が唯一のサインになることもあります。こうした症状に気づいたら、ためらわず受診してください。

排尿痛は何科を受診?

夜間頻尿の治療は、原因に応じて選択されます。

排尿痛で迷ったときの基本は、泌尿器科です。尿の検査から画像検査、抗菌薬による治療まで、排尿にまつわるトラブルを幅広く診てもらえます。
男性の尿道炎や前立腺炎、結石なども泌尿器科の領域です。
一方、女性でおりものの異常や外陰部のかゆみなど、腟のトラブルが疑われる場合には、婦人科が適していることもあります。
どちらか迷うときは、まず泌尿器科を受診し、必要に応じて紹介してもらう流れでも問題ありません。
受診の際は、いつから痛むのか、排尿のどのタイミングで痛むのか、発熱や血尿・分泌物などほかの症状があるか、性交渉の有無などを整理しておくと、診断がスムーズになります。
恥ずかしさから受診をためらう方もいますが、医師にとっては日常的に診ている症状です。ひとりで抱え込まず、安心して相談してください。

健康保険適用

当院では排尿痛の原因を調べる診察・検査を行っています

排尿時の痛みやしみる感じ、尿道の違和感、頻尿、残尿感、血尿などの症状がある場合は、お早めにご相談ください。

排尿痛の原因は、膀胱炎や尿道炎、前立腺炎、性感染症、尿路結石などさまざまです。尿検査など必要な検査を行い、原因を正確に診断したうえで、一人ひとりの症状に合わせた適切な治療をご提案いたします。

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排尿痛の検査・治療法

診察ではまず、いつから、どんなときに、どのくらい痛むのかといった問診と、体の診察が行われます。
そのうえで最初に実施される最も有用な検査が、尿検査(尿定性検査)です。尿の中に「亜硝酸塩」が出ていれば細菌感染の可能性が高く、白血球の反応も感染を示す手がかりになります。
この2つがそろって陽性であれば、細菌感染の可能性はさらに高まります。
必要に応じて、原因菌を特定する尿培養検査や、クラミジア・淋菌を高い精度で調べる遺伝子検査(NAAT)が追加されます。腎臓への広がりや結石、腫瘍が疑われる場合には、超音波やCTなどの画像検査を行うこともあります。
血尿があって膀胱の病気が心配される場合や、喫煙歴が長い方では、尿の中の細胞を調べる検査や膀胱鏡が役立つこともあります。
治療は原因によって変わります。細菌性の膀胱炎や尿道炎、前立腺炎には抗菌薬が用いられ、性感染症であれば原因菌に合わせた薬が選ばれます。
結石が原因の場合は、大きさによって自然に流れ出るのを待つか、砕いたり取り除いたりする処置が検討されます。
自己判断で市販薬を使い続けるより、原因を突き止めてから適切な治療を受けることが、結局は早い回復につながります。

【データ出典・参考文献】

排尿痛を予防するには

排尿痛、とりわけ膀胱炎の予防でまず意識したいのが、水分をしっかりとることです。
ふだんの飲水量が少ない女性を対象にした臨床試験では、1日の水分を約1.5リットル増やしたグループは、そうでないグループに比べ、1年間の膀胱炎の再発回数が明らかに少なくなりました。
具体的には、水分を増やした群の膀胱炎が平均1.7回だったのに対し、通常どおりの群は約3.2回。発作と発作のあいだの間隔も、水分を増やした群のほうが大きく延びていました。
飲水は、安全で費用もかからない予防法として注目されています。
尿が濃くなると刺激が強まりやすいため、痛いからと水分を控えるのは逆効果です。トイレの回数を減らそうとせず、意識して水分をとりましょう。
このほか、排便後は前から後ろへ拭く、性行為のあとは早めに排尿する、尿意を我慢しすぎない、洗いすぎや刺激の強い洗浄を避ける、といった習慣も、細菌が膀胱に入るのを防ぐうえで役立ちます。
カフェインや香辛料など、膀胱を刺激しやすい飲食物を控えめにすることも、一つの工夫になります。何度も膀胱炎を繰り返す場合は、予防法について医師に相談してみてください。

【データ出典・参考文献】

排尿痛に関するよくある質問

Q. 排尿痛とはどんな痛みですか?

排尿痛とは、尿をするときに尿道や膀胱のあたりに痛みやヒリヒリ感、しみるような違和感を感じる症状です。排尿の始め・途中・終わりのどのタイミングで痛むかによって、原因となる病気が異なることがあります。

Q. 女性の排尿痛の原因は何ですか?

女性では急性膀胱炎が最も多い原因です。そのほか、尿道炎、腟炎、性感染症、閉経後の萎縮性腟炎などでも排尿痛が起こります。膀胱炎以外が原因のこともあるため、症状が続く場合は泌尿器科や婦人科を受診しましょう。

Q. 男性の排尿痛の原因は何ですか?

男性ではクラミジアや淋菌による尿道炎、前立腺炎、尿路結石、前立腺肥大症などが原因として考えられます。男性の尿路感染症は女性より少ないため、詳しく原因を調べることが大切です。

Q. 排尿痛は自然に治ることがありますか?

軽い膀胱炎では自然に改善することもありますが、男性の排尿痛や発熱・血尿・腰痛を伴う場合、数日たっても改善しない場合は自然治癒を期待せず、早めに医療機関を受診しましょう。

Q. 排尿痛は市販薬で治りますか?

市販薬は痛みを一時的に和らげることはありますが、細菌感染など原因そのものを治すことはできません。症状が続く場合や繰り返す場合は、市販薬だけに頼らず泌尿器科を受診することが大切です。

Q. 排尿痛があるときは何科を受診すればよいですか?

基本的には泌尿器科を受診しましょう。女性でおりものの異常や外陰部のかゆみがある場合は婦人科が適していることもありますが、迷った場合はまず泌尿器科で相談すると安心です。

まとめ

排尿時の痛みは、多くの場合、膀胱炎や尿道炎といった「炎症」が背景にある、ありふれた症状です。
女性では膀胱炎、男性では性感染症による尿道炎や前立腺炎が代表的で、体のつくりの違いから原因にも男女差があります。

軽い膀胱炎は自然におさまることもありますが、発熱・背中の痛み・血尿などを伴うときは、腎臓への感染などが疑われるため放置は禁物です。
市販薬は一時的に痛みを抑えるだけで、根本の治療にはなりません。困ったときはまず泌尿器科へ相談し、尿検査などで原因を確かめることが、早い回復への近道です。

そして、日ごろの水分補給や排尿の習慣を見直すことで、つらい再発を防ぐこともできます。排尿痛はありふれた症状だからこそ、正しく向き合えば怖がりすぎる必要はありません。

気になる痛みが続くときは、体からのサインと受け止めて、早めに専門家の力を借りてください。
排尿時の痛みは、原因によって治療法が異なるため、自己判断で様子を見続けることはおすすめできません。
れいわクリニックでは、尿検査など必要な検査を行い、症状の原因を丁寧に診断したうえで、一人ひとりに適した治療をご提案しています。
排尿時の痛みや違和感、頻尿、血尿などの症状でお悩みの方は、お一人で悩まず、どうぞお気軽にれいわクリニックまでご相談ください。

この記事の監修・執筆医

膀胱癌治療の監修・執筆:医療法人社団涼美会 理事長 関口知秀医師


医療法人社団涼美会 理事長

関口 知秀

過活動膀胱や頻尿などの一般泌尿器科診療をはじめ、性感染症(性病)検査・治療、前立腺疾患や泌尿器がんの早期発見まで幅広く対応。
患者様一人ひとりの症状や生活背景に寄り添い、丁寧な診察とわかりやすい説明を大切にしています。
新宿・渋谷の3拠点にて、土日祝日や夜間診療にも対応し、お忙しい方でも受診しやすい体制で質の高い医療を提供しています。

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