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医療法人社団涼美会 理事長
新宿・渋谷の泌尿器科 | れいわクリニック
Care & Treatment治療について
乾癬(かんせん)治療をご検討の方へ
「頭皮のフケが治らない」「肘や膝の赤みが繰り返す」「白い粉のような皮膚が落ちる」などの症状は、乾癬の可能性があります。乾癬は慢性的な皮膚疾患ですが、早期の診断と適切な治療で症状のコントロールが期待できます。この記事では原因・症状・治療法について解説します。
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「肘や膝が赤くなって、白い粉みたいなものが落ちる」
「頭皮のフケがひどくて、何をしても改善しない」
こうした症状で悩んでいる方の中に、乾癬と気づかずに過ごしている方が少なくありません。
乾癬は日本人の約0.3〜0.4%に見られる皮膚疾患で、決して珍しい病気ではありません。
ただ、名前の知名度が低いこともあって、「たかがカサカサ肌」と放置する、市販薬を塗り続けて何年も経ってしまう方も多いのが現状です。見た目の変化から人目が気になり、精神的に落ち込んでしまいやすい疾患でもあります。それでも今は有効な治療が揃っていて、症状をきちんとコントロールしながら過ごしている方はたくさんいます。
ここでは、乾癬の原因・症状・種類・治療まで、できるだけ噛み砕いてお伝えします。
乾癬(かんせん)は、皮膚に慢性の炎症が起き、赤みのある盛り上がり(紅斑)の上に白い鱗屑(りんせつ)が厚く積もる疾患です。
「乾癬」という字から「乾いたたむし」と思われがちですが、水虫やたむしとはまったく別の病気です。
健康な皮膚は、細胞が生まれてから表面まで出てくるのに約28日かかります。ところが乾癬の皮膚では、このサイクルがわずか4〜5日に縮まります。
新しい細胞が次々と押し出されるため、未熟なまま表面に積み重なり、フケのような白い塊になって剥がれ落ちる——それが乾癬の皮膚の見た目の正体です。

20〜30代と50〜60代に発症が多く、男性にやや多い傾向があります。症状の強い時期と落ち着く時期を繰り返す慢性の病気ですが、治療でコントロールしやすい疾患でもあります。
また、皮膚だけでなく関節や爪にも症状が出ることがあり、糖尿病・高血圧・心血管疾患との関連も明らかになってきています。
「皮膚の病気」と割り切らず、全身の状態を含めて診ていく必要がある疾患です。だからこそ、皮膚科医との長期的な関係を築きながら、治療を続けていくことが大切になります。
まずここだけは、はっきりお伝えしておきます。
乾癬はうつりません。
見た目のインパクトから「触れたら感染する?」と不安に思う方もいますし、患者さん自身が周囲に遠慮してしまうケースも少なくありません。
ですが乾癬は、菌やウイルスが原因ではありません。免疫系の異常による炎症性の疾患なので、肌が触れても、プールや温泉に一緒に入っても、感染は一切起きません。
患者さんが必要以上に気を遣わなくていい、周囲も特別扱いする必要はない——そのことを、患者さん自身にも、周りにいる方にも知っておいていただけると、
日常生活の中での心理的な負担が少し軽くなります。乾癬患者さんが抱えやすいのは、皮膚の症状だけでなく、「見た目のせいで気まずい」という思いです。
正しい知識を持つことが、その苦しさを和らげる一歩になります。
乾癬の原因は、遺伝的な体質と生活環境の要因が絡み合っていると考えられています。
一言で「原因はこれ」とは言えないのが正直なところで、複数の要素が重なったときに発症するケースがほとんどです。
家族に乾癬の方がいると発症リスクは上がりますが、必ずうつるわけではありません。
遺伝的な素因を持っていても発症しない方も多く、「体質があるから必ず出る」というものでもないのです。
素因のある方が、何かをきっかけに発症・悪化するパターンが多く見られます。よく知られている誘発・悪化因子は以下のとおりです。
乾癬の根っこには、免疫細胞(T細胞)の過剰な活性化があります。本来は外敵を攻撃するはずの免疫が、皮膚の細胞を誤って攻撃し始めることで、
連鎖的に炎症が広がっていきます。この「自分の細胞を攻撃してしまう」仕組みは自己免疫疾患に共通するもので、乾癬はその一つに位置づけられています。
免疫細胞が皮膚細胞を「攻撃対象」と誤認すると、TNF-α・IL-17・IL-23などの炎症を起こす物質(サイトカイン)が皮膚中に放出されます。
このサイトカインが皮膚細胞の増殖スイッチを押し、28日かかるはずのターンオーバーを4〜5日に縮めてしまいます。
急いで作られた未熟な皮膚細胞が表面に積み重なって白い鱗屑になり、血管の拡張によって赤みが出る——それが乾癬の皮疹の正体です。
専門的な名前が並んでいますが、要するに「免疫が暴走して皮膚細胞の作りすぎが止まらなくなっている状態」です。
この誤作動が慢性的に続くのが乾癬のやっかいなところで、一時的に症状が落ち着いても再発しやすい理由の一つでもあります。
近年の生物学的製剤はまさにこれらのサイトカインを直接ブロックすることで症状を抑える薬で、治療が大きく変わった背景もここにあります。
当院は保険診療を主軸とした皮膚科クリニックです
当院の皮膚科診療実績:2025年度 年間延べ来院者数 19,763名
(集計期間:2025年1月〜12月 当院レセコンデータに基づく)
なかなか治らない赤みやかゆみ、繰り返す皮膚症状は、乾癬の可能性があります。早期の適切な診断・治療が症状改善への近道です。<
乾癬の皮疹には、他の皮膚疾患と区別しやすいいくつかの特徴があります。
皮膚の赤みと鱗屑が最も目立つ症状です。鱗屑は入浴後などに剥がれやすく、衣服や寝具に付くことがあります。
爪に症状が出る方も多く、点状のへこみ・変色・爪甲剥離などが乾癬患者の約半数に見られます。
関節が腫れたり痛んだりする乾癬性関節炎を合わせ持つ方もいます。「皮膚の症状だけ」と思って受診したら、関節にも影響が出ていたというケースも珍しくありません。
症状の全体像を主治医にきちんと伝えることが、治療の選択肢を広げることにもつながります。
どこにでも出る可能性はありますが、特に出やすい部位があります。
最も多い型で、乾癬全体の約90%を占めます。境界明瞭な紅斑と銀白色の鱗屑が特徴で、肘・膝・頭皮・腰などに出やすい傾向があります。
「乾癬といえばこの型」というイメージで間違いなく、慢性に経過しますが治療で症状をコントロールしやすい型です。
乾癬患者の約10〜30%に合併するとされています。指・手首・足首・膝などが腫れ、朝のこわばりが続くことがあります。
皮膚症状が目立たなくても関節症状だけが先に出るケースもあり、関節リウマチと間違われることがある型です。
放置すると関節が変形するリスクがあるため、関節への症状に気づいたら早めに受診してください。
膿疱(うみを含んだ水ぶくれ状の病変)が皮膚に多数現れる、比較的まれなタイプです。全身に広がる全身型と、手のひら・足の裏に限局する掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)に分かれます。
全身型では発熱・倦怠感を伴うことがあり、重症例では入院が必要です。掌蹠膿疱症は慢性に繰り返し、扁桃炎や歯性の病巣感染(虫歯・歯周病など)が悪化に関係することがあります。
一方、全身型では、ステロイドの急な中止や特定の薬剤が誘因になることがあります。
全身の皮膚が広範囲に赤くなり、大量の鱗屑が剥がれ落ちる重症型です。発熱・悪寒・全身倦怠感を伴い、体温調節が難しくなるため脱水や感染症のリスクも高まります。
入院での治療が必要になることが多い型で、素早い対応が求められます。
雨粒のような小さな丸い皮疹が体幹を中心に多数出るタイプです。子どもや若い方に多く、溶連菌による扁桃炎・咽頭炎のあとに発症することがよくあります。
感染が治まると皮疹も落ち着くことがありますが、成人の尋常性乾癬に移行するケースもあるため、皮膚科での経過観察が大切です。
頭皮・眉間・鼻周囲など皮脂の多い場所に炎症が起きる疾患で、頭皮の乾癬と見た目が非常に似ています。「フケが多くて赤みがある」という症状は両者に共通しますが、乾癬の鱗屑はより厚く、境界もはっきりしています。自己判断での区別は難しいため、皮膚科での診察が確実です。
強いかゆみと湿疹を繰り返す慢性の皮膚疾患です。乾癬との違いは、鱗屑の厚さ(乾癬の方が厚い)、出やすい部位(アトピーは関節の内側、乾癬は外側に多い)、アレルギー歴の有無などで見分けられます。どちらも慢性に経過しますが治療の方針が異なるため、正確な診断が出発点となります。
白癬菌(カビ)による感染症で、輪状に広がる皮疹が特徴です。乾癬と違い感染するため、この点だけでも根本的に異なります。皮膚科では鱗屑を採取して顕微鏡で白癬菌を確認するKOH検査で鑑別します。
金属・植物・化粧品・洗剤などが皮膚に触れて起きる炎症です。原因物質との接触部位に赤みやかゆみが出ますが、乾癬のような厚い鱗屑は生じません。原因を取り除けば改善するため、慢性的に続く乾癬とは経過も大きく異なります。
乾癬の診断は、皮膚科医による視診が中心です。皮疹の形・色・分布・鱗屑の性状を観察し、アウスピッツ現象やケブネル現象の有無を確認します。
視診だけでほぼ判断できることも多いですが、他の疾患との鑑別が必要な場合や診断に迷うケースでは、以下の検査が行われます。
自分で「乾癬かも」と思っても、同じような皮疹を起こす疾患はいくつもあります。市販薬での対処に限界を感じたら、一度皮膚科で診てもらうことをおすすめします。
乾癬は早期に治療を始めるほど、症状が広がる前にコントロールしやすくなります。
症状の程度・出ている部位・患者さんの生活スタイルに合わせて、治療法を選んでいきます。一つの治療で解決することもあれば、いくつかを組み合わせることもあります。
軽症〜中等症の乾癬の基本となる治療です。ステロイド外用薬は炎症を素早く抑える効果があり、皮膚の部位や重症度に応じてランクを使い分けます。活性型ビタミンD3外用薬は皮膚細胞の異常増殖を抑える作用があり、ステロイドと組み合わせることで互いの弱点を補いながら使えます。
紫外線(主にUVB)を皮疹に照射して、過剰な免疫反応を抑える治療です。週2〜3回のペースで通院しながら行います。外用薬と組み合わせるとより効果的で、広範囲に皮疹がある方にも向いています。
メトトレキサート(MTX)は免疫を抑えることで乾癬を改善する薬で、長年の実績があります。関節炎にも効果があり、定期的な血液検査が必要です。シクロスポリンは即効性が高い反面、血圧や腎機能への影響に注意が必要です。エトレチナートはビタミンA誘導体で膿疱性乾癬・紅皮症に有効ですが、妊娠中や妊娠を希望する方には使用できません。
TNF-α・IL-17・IL-23など、炎症の引き金になるサイトカインを直接狙い撃ちにする注射薬です。既存の治療で効果が不十分な重症例に使われますが、皮膚症状がほぼ消える「寛解」に達する方も多くいます。関節炎にも有効なものが多く、乾癬の治療を大きく変えた存在です。感染症リスクがあるため、使用前に結核・肝炎ウイルスのチェックが行われます。
生物学的製剤と似たアプローチを、飲み薬で実現した比較的新しい治療薬です。炎症シグナルの伝達経路を遮断することで症状を抑えます。外来通院での治療が可能で、注射が苦手な方にとっても選択肢が増えました。
乾癬は生活習慣が症状に直接影響します。治療を続けながら、日常の中で意識してほしいことをまとめました。

以下のような症状が続いている場合は、皮膚科への受診をおすすめします。
「もしかして」と思ったら、早めに皮膚科に相談してください。乾癬は似た疾患が多く、自己判断での鑑別は難しい病気です。正確な診断が、自分に合った治療を始める出発点になります。
全身が真っ赤になる・高熱を伴う・全身に膿疱が急に出るといった場合は、速やかに受診してください。こうした重症型は進行が早く、早めの対応が症状の悪化を防ぐことにつながります。
乾癬は感染症ではないため、人にうつることはありません。菌やウイルスが原因ではなく、免疫の異常によって起こる慢性の炎症性疾患です。肌が触れたり、タオルや温泉・プールを共有したりしても感染することはありません。
症状が一時的に軽くなることはありますが、乾癬は慢性的に症状を繰り返しやすい疾患です。自然に完全に改善することは多くなく、適切な治療を継続することで症状をコントロールしていくことが大切です。
頭皮の乾癬はフケや脂漏性皮膚炎と見た目が似ていることがあります。ただし乾癬では、赤みを伴い、境界がはっきりした皮疹の上に厚い白い鱗屑(りんせつ)が付着することが特徴です。自己判断は難しいため、皮膚科での診察をおすすめします。
かゆみの程度には個人差があります。かゆみをほとんど感じない方もいれば、日常生活に支障が出るほど強いかゆみを伴う方もいます。
現在のところ完全に治すことが難しいケースもありますが、治療法は大きく進歩しています。外用薬や内服薬、光線療法、生物学的製剤などを組み合わせることで、症状をほとんど感じない状態を維持できる方もいます。
乾癬は全身のどこにでも起こる可能性がありますが、特に頭皮、肘、膝、腰、おしりの上部(仙骨部)など、摩擦を受けやすい部位に多く見られます。爪や外陰部に症状が出ることもあります。
保湿剤などで乾燥を和らげることはできますが、乾癬そのものを市販薬だけで改善することは難しい場合があります。症状が長く続く場合や悪化している場合は、自己判断せず皮膚科を受診することをおすすめします。
遺伝的な体質に、ストレスや喫煙・飲酒・感染症などが重なって発症・悪化します。
境界のはっきりした紅斑と銀白色の鱗屑が特徴で、肘・膝・頭皮などに出やすい傾向があります。種類によって症状や重症度はさまざまで、関節炎を合併するケースもあります。
治療の選択肢は外用薬から生物学的製剤まで幅広く、症状に合わせて組み合わせていきます。禁煙・節酒・保湿・ストレスケアといった日常生活の改善も、治療の効果を支える柱の一つです。
「もしかして乾癬かも」と気になっていたなら、一人で抱え込まずにご相談ください。正しい診断と自分に合った治療で、症状と上手に付き合っていける方法が見つかります。当院では患者さんのお話を丁寧に聞きながら、生活スタイルに合った治療をご提案しています。
医療法人社団涼美会 理事長
※本ページはれいわクリニックの医師が監修しています。
当院は夜間21時まで、土日祝も診療しています。
「乾癬かもしれない」と異変を感じたら、すぐにご相談ください。
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