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新宿新南口れいわクリニック院長の関口です。
巻き爪・陥入爪の治療には、爪の形を整えるワイヤー治療から、食い込みを繰り返す場合に行う手術まで、症状に応じてさまざまな選択肢があります。
当院では、巻き爪に対するワイヤー治療だけでなく、陥入爪の日帰り手術にも対応しています。
「手術は痛い?」「爪を全部抜くの?」「術後は普通に歩ける?」と不安に感じる方も少なくありません。
今回は、陥入爪の手術方法や麻酔、痛み、術後の経過、再発について形成外科医の立場から詳しく解説します。
巻き爪・陥入爪は症状や爪の状態に合わせて治療方法を選ぶことが大切です。
巻き爪・陥入爪の手術は、足の指に局所麻酔を行い、痛みを感じにくい状態にして処置します。処置中の出血を抑えるため、指の根元をゴムで軽く縛ることもあります。手術後は入院の必要がなく、当日のうちに帰宅できます。
ここが最も誤解されやすい点です。食い込んだ爪をただ抜くだけの処置は、痛みは一時的に取れても、数か月後に同じ形の爪が生えてくることがあります。
そこで手術では、爪の根元にある「爪母(そうぼ)」という組織に着目します。爪母は爪をつくり出す工場のような部分で、ここが残っている限り爪は生え続けます。そのため、食い込んでいる縁の爪を部分的に切除したうえで、その部分の爪母を処理し、同じ部分から爪が生えにくい状態にします。爪全体がなくなるわけではなく、術後は処理した分だけ爪の幅が狭くなります。
爪母の処理にはいくつか方法があり、外科的に処理するほか、フェノールという薬品を用いて化学的に処理する方法などがあります。
爪母を働かなくさせる方法はいくつかあります。器具で削り取る、あるいは切り取る外科的な方法のほか、フェノールや水酸化ナトリウムなどの薬品を使う化学的な方法、電気メスやレーザーの熱を使う方法があります。どの方法でも、食い込む部分の爪母を適切に処理することが重要です。
処理が不十分な場合、数か月後に細いとげのような爪が同じ場所から生えてきて、再び皮膚を刺激することがあります。手術からしばらく経って同じ場所が痛み出した場合は、様子を見続けず医療機関へ相談してください。
実際の進み方はおおむね次のとおりです。
● 診察で爪の状態、炎症の程度、持病や服用中の薬を確認する
● 足を消毒し、指に局所麻酔を行う
● 麻酔が効いたことを確認してから、食い込んでいる爪の縁を切除する
● 肉芽ができている場合は、状態に応じて処置する
● 必要に応じて、切除した部分に対応する爪母を処理する
● ガーゼなどで傷を保護して終了する
痛みという意味でいちばん身構えるのは、局所麻酔を行うときです。麻酔が十分に効いていることを確認してから処置を行います。
局所麻酔の効果が切れると、傷の状態に応じて痛みが出ることがあります。術後の痛みや傷が落ち着くまでの期間には個人差があり、処置方法や炎症の程度によっても異なります。
また、傷が落ち着くまでは靴による圧迫で痛みを感じることがあります。痛みが強い場合や日ごとに悪化している場合は、我慢せず医療機関へ相談してください。
手術後しばらくは、傷を圧迫しないようにすることが大切です。
● 当日はできるだけ足を休ませ、長時間の立ち仕事や歩行を避ける
● 入浴やシャワーについては医師の指示に従う
● 指示に従ってガーゼを交換し、傷を清潔に保つ
● つま先に余裕のある靴を選び、先の細い靴やパンプスは当面控える
● 運動やスポーツの再開時期は、傷の状態を確認してから決める

出血が続く、痛みが日ごとに強くなる、赤みや腫れが広がるといった変化がある場合は、予定の受診日を待たずに医療機関へ相談してください。
巻き爪・陥入爪は、手術を行っても再発する可能性があります。再発のしやすさは、症状の程度や術式、爪母をどのように処理したかなどによって異なります。
海外の研究では、爪の一部を取り除くだけの場合と比べ、爪母に対する処置を組み合わせることで再発を減らせる可能性が報告されています。ただし、研究によって術式や観察期間などの条件が異なるため、特定の再発率をすべての患者さんにそのまま当てはめることはできません。
巻き爪・陥入爪の手術にも、ほかの外科的な処置と同様にリスクがあります。出血、感染、傷の治りが遅れること、痛みが続くことなどが起こる可能性があります。
また、爪母を処理した部分は爪が生えにくくなるため、術後はその分だけ爪の幅が狭くなります。治療方法によって術後の爪の形が変化する可能性があることも理解したうえで、医師から説明を受けて治療方法を選択することが大切です。
巻き爪・陥入爪によって強い腫れや赤み、膿、肉芽などがみられる場合は、状態を確認したうえで治療方法を判断します。炎症の程度によっては、すぐに根治的な手術を行うのではなく、まず炎症に対する処置を行う場合もあります。
「腫れているから手術できない」「膿が出ているから必ず手術が必要」と自己判断せず、まずは医療機関で爪と周囲の皮膚の状態を確認してもらうことが大切です。
巻き爪・陥入爪のすべてに手術が必要なわけではありません。症状が軽い場合には、爪をできるだけ温存する治療が選択されることもあります。一方、次のような場合には手術が選択肢となります。
● 同じ場所の食い込みを何度も繰り返している
● 保存的な治療を続けても再発を繰り返している
● 膿や肉芽ができ、炎症を繰り返している
● 痛みによって歩行や日常生活に支障が出ている
当院では、巻き爪に対するワイヤー治療と陥入爪の手術の両方に対応しています。爪の状態や症状を確認したうえで、治療方法を検討します。
手術を検討する際には、持病や服用中の薬などを事前に医師へ伝えることが重要です。
● 抗血栓薬など、血液を固まりにくくする薬を服用していないか
● 局所麻酔で気分が悪くなった経験やアレルギーがないか
● 糖尿病などの持病がないか
● 処置後に長距離を歩く予定がないか
● つま先を圧迫しにくい靴で来院できるか
抗血栓薬などを服用している場合も、自己判断で薬を中止しないでください。服用している薬について、診察時に必ず医師へ伝えましょう。

巻き爪・陥入爪の手術は、局所麻酔を使用して日帰りで行うことができます。手術では必ずしも爪をすべて抜くわけではなく、食い込んでいる部分の爪を切除し、必要に応じて爪母を処理します。
ただし、巻き爪・陥入爪のすべてに手術が必要なわけではありません。症状や爪の状態によっては、ワイヤーなどを用いた保存的な治療を検討できる場合もあります。
新宿新南口れいわクリニックでは、巻き爪のワイヤー治療と陥入爪の手術の両方に対応しています。同じ場所の食い込みや炎症を繰り返している方、どの治療方法が適しているのか分からない方は、一度ご相談ください。
【参考文献・出典】
・NCBI Bookshelf
・StatPearls:Ingrown Toenails
・NCBI Bookshelf
【巻き爪・陥入爪】治療方法について院長が解説