院長による疾患解説

【粉瘤手術】くり抜き法が最強だというのは嘘?真実を形成外科医が解説

【粉瘤手術】くり抜き法が最強だというのは嘘です。真実を形成外科医が解説します(新宿新南口れいわクリニック)

粉瘤は安易な方法に頼らず、状態や大きさに適した手術法で再発を防ぎキレイに治すことが大切です。

1. 粉瘤のくり抜き法と切開法は何が違う?

粉瘤を丸い開口部から取り除くくり抜き法の仕組みを解説

くり抜き法と切開法は、粉瘤を取り除くという目的は共通していますが、皮膚をどのように開けるかが異なります。

くり抜き法とは

くり抜き法は、皮膚に丸い穴を開け、そこから粉瘤の内容物や被膜を取り除く方法です。

炎症が落ち着いており、時間が経過して被膜がしっかり形成されている粉瘤では、被膜を引き出すようにして取り除ける場合があります。

一方で、くり抜き法だから必ず小さな傷になるとは限りません。傷の大きさは粉瘤そのものの大きさや状態によって変わります。また、すべての粉瘤をくり抜き法だけで取り切れるわけではありません。

切開法とは

粉瘤手術でくり抜き法と切開法を選ぶ考え方を解説

切開法では、粉瘤の部分をスピンドル状、つまり細長い紡錘形になるように切開し、内部の被膜を取り除きます。

くり抜き法との大きな違いは、丸い穴を開けるか、細長く切開するかという点です。どちらの場合も、必要な範囲を開けて粉瘤を取り除くことが基本になります。

大きな粉瘤や皮膚が盛り上がって余っているような状態では、無理に小さな穴から取り出そうとせず、余分な皮膚も含めて切除する方法が適している場合があります。

2. くり抜き法と切開法を選ぶ際のポイント

見た目だけで「くり抜き法がよい」「切開法がよい」と正確に判断することは難しく、粉瘤の状態を診察したうえで手術方法を考える必要があります。

特に重要なのは、「傷をできるだけ小さくすること」だけを目的にしないことです。開口部が小さすぎると被膜を取り出しにくくなり、十分に取り切れない可能性があります。

手術方法を考える際には、次のような点が一つの目安になります。

● 粉瘤が小さいか、大きいか
● 現在、炎症が起きているか
● 炎症が落ち着いているか
● 長期間経過している粉瘤か
● 被膜がしっかり形成されているか
● 皮膚が盛り上がり、余っている状態か
● 過去に処置を受けたあと、同じ場所で繰り返していないか

たとえば、小さく、炎症がなく、被膜がしっかりしていて取り出しやすい粉瘤であれば、くり抜き法が選択肢になります。

一方、大きな粉瘤を無理に小さな穴から取ろうとすると、被膜を十分に取り除けない可能性があります。そのため、方法の名称だけではなく、粉瘤の状態に合った手術を選ぶことが重要です。

粉瘤を細長く切開して取り除く切開法の仕組みを解説

3. 粉瘤を十分に取り切れないとどうなる?

粉瘤では、内容物を出すだけでなく、周囲の被膜を取り除けるかどうかが重要です。

炎症がある状態で穴を開けて膿を出しても、被膜が残っていれば再び症状が現れることがあります。被膜の一部しか取れなかった場合も、同じ場所で繰り返す原因につながります。

そのため、「短時間で終わった」「傷が小さかった」という点だけで手術の内容を判断するのは適切ではありません。傷を小さくしすぎた結果、取り除くべき組織が残れば、再度の手術が必要になる可能性があります。

とくに、過去に粉瘤の処置を受けたにもかかわらず何度も同じ場所で再発している場合は、改めて状態を確認してもらうことを検討してください。

粉瘤の大きさや炎症の状態から手術方法を考えるポイントを解説

4. くり抜き法なら必ず傷が小さいとは限りません

粉瘤手術の傷の大きさは、手術方法の名前だけで決まるものではありません。粉瘤の大きさや状態に応じて、必要な範囲を開けることが大切です。

くり抜き法でも大きな穴を開ければ傷は大きくなり、切開法でも小さな範囲で切開できることがあります。つまり、「くり抜き法=必ず小さい傷」「切開法=大きな傷」と単純に分けることはできません。

また、皮膚が盛り上がり、余っているような大きな粉瘤では、余分な皮膚を含めて処置することが選択肢になる場合があります。

傷の大きさだけではなく、粉瘤を適切に取り除くためにどの程度の切開が必要なのかを考えることが重要です。

粉瘤の被膜が残った場合に再び症状が起こる仕組みを解説

5. 粉瘤の状態によって治療方法は異なります

粉瘤手術では、くり抜き法か切開法かを一律に決めるのではなく、状態に合わせて選択することが大切です。

小さく、被膜を取り出しやすい粉瘤では、くり抜き法で対応できる場合があります。一方、大きな粉瘤に対して無理にくり抜き法を選ぶ必要はありません。

また、炎症がある状態では、穴を開けて膿を出す処置が行われる場合があります。ただし、膿を出すだけで被膜が残っていれば、それだけで粉瘤そのものを十分に取り除いたことにはなりません。

「短時間でできるから」「傷が小さいと言われたから」と方法を決めるのではなく、炎症や大きさ、被膜の状態などを確認したうえで治療方針を判断します。

粉瘤の大きさによって手術の傷の範囲が変わる理由を解説

6. 「粉瘤を取ったのに治らない」という場合は医療機関へ

手術後も同じ場所で繰り返す粉瘤について説明する関口理事長

今回は、粉瘤手術のくり抜き法について、一般にはあまり知られていない注意点を解説しました。

次のような場合は、医療機関で状態を確認してもらうことを検討してください。

● 「手術を受けたのに、同じ場所にまたできた」
● 「何度も処置を受けているのに繰り返している」
● 「現在、粉瘤に炎症が起きている」
● 「大きく盛り上がった粉瘤をどう治療するのか知りたい」

実際に、複数回再発したあとに相談するケースもあります。

同じ場所で繰り返している場合には、被膜が残っている可能性も考えられます。ただし、症状だけで状態を確定することはできません。診察を受け、現在の粉瘤の状態に合った治療方法を検討することが大切です。

7. 新宿で粉瘤の手術・治療にお悩みの方へ

新宿新南口れいわクリニックは、JR新宿駅新南口から徒歩30秒の場所で、粉瘤の日帰り手術に対応しています。

すべての粉瘤に「くり抜き法」が適しているわけではありません。粉瘤の大きさや炎症、被膜の状態に合わせて治療するため、形成外科医が常駐し、「くり抜き法」と「切開法」の両方に対応しているクリニックへの相談をおすすめします。

新宿で粉瘤の手術をお考えの方や、処置後も同じ場所で症状を繰り返している方は、当院へご相談ください。

新宿で粉瘤の手術を検討している方へ受診を呼びかける関口理事長