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水虫（足白癬）とは？症状・原因・治療・予防法を医師が解説

はじめに

こんにちは、れいわクリニック理事長の関口です。今回は「水虫（足白癬）」について詳しく解説します。特に夏場は湿度が高く蒸れやすいため、水虫の患者数が増える季節です。足のかゆみや皮膚のめくれなどが気になる方は、ぜひ参考にしてください。

水虫とは？

水虫は、皮膚に「白癬菌」というカビが感染して起こる病気です。日本では約2,500万人、人口の5人に1人が水虫に感染しているといわれています。身近な病気であるにも関わらず、初期段階では自覚症状がないことが多く、放置すると爪や他の部位に感染することがあります。

原因と感染経路

水虫の原因は、皮膚に付着した白癬菌です。白癬菌は角質層に含まれるタンパク質「ケラチン」を栄養に増殖します。湿度が高く蒸れやすい足は、菌にとって繁殖しやすい環境です。

感染経路には以下のようなものがあります。

• 家族や身近な人との接触
• ジム、プール、更衣室などの公共施設の床やタオル
• 汗や湿気がこもった靴や靴下

※特に湿った靴や靴下を長時間履くことは、水虫のリスクを高めます。

水虫の症状

水虫は初期段階では無症状のこともあります。症状が出るのは、体の免疫が白癬菌に反応したときです。主な症状は以下の通りです。

• 足のかゆみ、赤み、水ぶくれ
• 皮膚のめくれや乾燥
• ひび割れや水が出ることも
• 足全体に炎症やかさぶたが広がることも

※痒みがないからといって安心せず、皮膚の異常を感じたら早めの受診が大切です。

治療法

水虫の治療には塗り薬と内服薬があります。足の水虫は基本的に塗り薬から始めることが多いです。

塗り薬

• 主な薬剤：リコナクリーム、テルビナフィン、ラノコナゾール
• 塗り方：症状のある部分だけでなく、周囲の皮膚にも広く塗布
• 使用期間：症状が改善しても最低1〜2か月は継続
• 注意点：肌に合わない場合は赤みやかぶれが出ることがあります。その場合は中止して医師に相談

塗り薬は白癬菌を殺すだけでなく、周囲に拡大するのを防ぐ効果もあります。

内服薬

• 塗り薬で治りにくい場合や爪水虫の併発がある場合に使用
• 肝臓への影響があるため、定期的に血液検査が必要
• 治療期間は数か月〜半年以上かかることも

治療を途中でやめると再発リスクが高くなります。根気よく続けることが完治への近道です。

予防法

水虫の再発や感染拡大を防ぐには、日常生活での予防が重要です。

1. 足を清潔に洗い、しっかり乾かす
2. 汗をかいた靴下や靴はこまめに取り替える
3. 公共施設ではサンダルや専用靴を使用
4. タオルや靴下は家族で共有しない
5. 足の皮膚を傷つけないよう注意
6. 十分な睡眠と運動で免疫力を維持

※正しい予防法を実践することで、水虫のリスクを大幅に減らすことができます。